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旅三日目。無駄に早く、朝5時起床。出発は8時過ぎなんですけどねー……。
とりあえず朝飯を食べつつもそもそと準備。
出発前に思い出したように室内撮影。一般的なビジネスホテルのシングルルームです。
少し雨降ってる気もしますが、まあ大丈夫でしょう。今日も今日とてなんとなくで歩ける距離で路面電車に乗ります。
富山地方電鉄富山市内軌道線 電気ビル前→富山駅前
それなりに高性能な電停に最新の車両。進んでますねー。若干古い車両に乗りたかったのは秘密です。
乗り込んだはいいものの、時刻は7時半前。高校生から小学生まで、通学生がたくさん乗っていてとても前になんかいけません。仕方ないので乗り込んだ付近で大人しくしてます。
均一料金の200円を運賃箱に放り込み、富山駅前下車。都会ほどではないにしろ、立派に朝ラッシュです。
富山駅前。かなり出来てきてはいるものの、まだまだ工事中です。昨晩若干迷ったりなんかしてませんよ?
予定の列車まで時間があるのでしばらく構内散策。相変わらず車端片開きドアの急行形車両がたくさんの人を乗せています。めっちゃ曇ってます。
どこからやってきたのか、気動車の3両編成。こちらもぎゅうぎゅうです。
そしてせっかく早起きして余裕あるんだからということで見に来たものの一つがこいつ、特急「ひだ」名古屋行きです。
現在富山と名古屋を結ぶルートは二つほどあり、米原、北陸本線経由の特急しらさぎと、飛騨高山を通る高山本線経由の特急ひだです。しらさぎの方が若干遠回りですが、時間的には大して変わらないそうです。ちなみに今日の前半はこの「ひだ」の経路を普通列車で追いかけます。
特急「おはようエクスプレス」金沢行き。「車庫の入出庫を回送にするの勿体無いから営業列車にして客乗せようぜ」という目的で走っているホームライナーのような列車で、客的には特急料金がかかるものの快適に通勤出来るというものです。
次の列車撮影のためホーム端にて待機。
先ほどの気動車が折り返し発車。「高岡」と出ていることから、恐らく城端線辺りの列車でしょう。
それと入れ替わりでやってきた高山本線の普通列車。日中は1〜2両なのですが、朝ラッシュということで3両になってます。
こちらは電気機関車の単行。機関車というものは大抵なにかを牽引してるものなので、単行というのはあまり見ません。
ふと見上げてみると、北陸新幹線! まだ開業前ですので、試運転でしょう。
そしてやってきました、寝台特急トワイライトエクスプレス大阪行き。そしてその後ろで煙を上げて出発していく特急ひだ。
3枚目と4枚目を見ると分かるのですが、富山駅到着時に2つついてるパンタグラフのうち1つを下ろしています。直流と交流で何かあるのでしょうか、不思議ですね。
昨日もトワイライト見かけましたし、なんだか遭遇率高い気がします。偶然でしょうけども。時刻は8時。車内はそろそろ朝ごはんを食べ終えた頃でしょうか。
1〜2分停車して、発車。
普通 富山→猪谷
さて、満足したのでそろそろ列車に乗り込みましょう。さっき見た高山本線の普通列車です。
場所が寒冷地域だからでしょうか、扉は手動になっていました。キハ120には他の地区で何回も乗ったことがありますが、手動扉なのは初めてです。他の電車の引き戸と違って折り戸ですし。
車内は学生で溢れかえっていましたが、なんとかいつものポジションを確保する事が出来ました。フロントガラスが近いのでこの車両大好きなのですよ。
横に特急サンダーバード大阪行きが到着。先ほどのトワイライトエクスプレスも「特急大阪行き」ですが、サンダーバードの方がスピードが速いので途中で追い抜かされます。特急による特急の追い抜きです。
猪谷方面から高山本線の普通が到着すると進路開通、出発です。
北陸本線とは別の高山本線専用線路で神通川を渡り、その先で北陸本線と分かれて南へ向かいます。ご覧の通り、雨です。
非電化の路線は上がすっきりしてていいですね。一般的に気動車は電車より性能が低いとされていますが、最近の気動車は強力でこんな直線なら結構スピードが出ます。
程なくして雪が出現しました。
工場、コンテナ、さらにはスイッチャー(入換機関車:駅構内やそこから工場までの貨物線など限定的な範囲で牽引する機関車)に引かれたタンク車など。このようなとこではまだまだ貨物列車も生き残ってるんですね。
広い構内を持つ速星駅。
川ということで反射的に撮影するも、前面は雨、側面は曇っててよく撮れないです。
朝ラッシュは過ぎたのか、1両となった富山行き普通列車。
段々上り勾配となってきて、高い山も見えてきました。あの山のどれかにこれから入っていくんですね。
大きな川の横を走ったり、ちょくちょくトンネルがあったり、山に霧がかかってる光景など、そろそろ山岳路線になってきましたね。
場所によりますが、雪も増えてきました。
二つあったホームのうち一つが使用停止になった駅も登場。ホーム付近はレールが残ってるように見えますが、分岐部分は完全に撤去されています。
いよいよ高いところ走るようになってきましたね。
この形のトンネル(トンネル?)好きです。
まもなく終点ですが、前の信号が全て赤色なため一旦停止。
少しして、右の信号の下にある誘導信号機が点灯。これにより、本来赤信号で入れない所に制限速度つきではありますが進入する事が出来ます。
制限速度は15km/hかつ信号機から駅まで距離があるため、このような高い位置にある橋をゆっくりと進みます。
橋を渡りトンネルを抜けるとようやく駅が見えてきました。
終点、猪谷です。前に別の列車がいるため赤信号になっていたところに誘導信号機を用いる事で入れるようにしたのがこの状況というわけです。信号機からホームまで4〜5分かかりました。
乗り換え時間に余裕があるとも言えないため、そそくさと前へ。
普通 猪谷→美濃太田
猪谷の先からは岐阜県となり、JR東海の管轄となります。そのため、猪谷駅はJR西日本とJR東海の乗換駅という事になります。
国鉄車両キハ48に乗車。ボックスシートが並んでいますが、こちらは最初から一部ロングシート付きで作られた一般車です。デッキもありません。
出発。正面にもう一本ふさがれてるトンネルがありますが、一体何でしょうか。
岐阜県に入り宮川と名を変えた神通川に沿って走ります。凄い景色です。
ずっと降ったり止んだりですねー。さっきのキハ120と違ってこっちは一番見やすい窓にワイパーがないのが難点ですね……。まあ、あったとしても動かしてくれるかどうかは運転士さん次第なんですが。
「飛騨最北端の駅」と書かれた杉原駅。今までたくさんの駅で見てきた除雪機械と、「飛騨まんが王国」などという看板が見えます。
山手に入った事で一層雪が深くなってきました。と言っても越後よりはマシですが。
また、2枚目のように分岐器周辺を丸ごと覆ってしまうスノーシェルターなんかも。
分水嶺が近い上流という事もあり、川の曲がり具合も凄いです。
途中の線路は雪に覆われてますが、分機器付近はやはり除雪されています。分機器が詰まると大変ですからね。
道路にも覆道(覆い)。思い切り雪が積もってます。
少し平地になり、雪も少なくなりました。猪谷行きとすれ違います。
鳥が飛んでるのを偶然捉えつつ、雪が少なくなった場所を走ります。場所によっては雪が見えなくなるところも。
最新の車両が停車し、広い構内を持つ駅にやってきました。高山駅です。駅名標が簡素ですが、現在駅舎の建て替え工事中だそうです。
構内の留置線には今乗ってるものと同じ車両や塗装が違うもの、特急ひだの車両もいました。
飛騨一ノ宮と久々野の間にある高山本線で一番長いトンネル、宮トンネルを通過。このトンネルで分水嶺を越えるため、トンネルを抜けた先の小川の流れる向きが今までと逆になりました。また、分水嶺という事もあり標高も高山本線で一番高い場所です。ここからは、太平洋へ流れる川と一緒に走ります。
飛騨川の上流です。既に中々の幅になっています。
峠を越えたせいか、雪も見なくなりましたね。
旧貨物用のホームに置かれた謎の貨車。保線用の何かでしょうか。
飛騨小坂駅にて、遅れてる特急列車の通過待ち。のどかな場所です。
同業者は数人いたらしく、私含め3〜4人ほどが写真を撮っていました。同業者と言っても一番前に張り付いていたのは私だけでしたが。
すれ違いが遅れてるという事は、信号が切り替わった途端発車となるのがお約束なので、さっさと車内に戻ります。
この車両、古いですが扉は半自動(ボタン式)だったのはよかったですね。
川にありがちなダム。特に飛騨川はその数が多いのだとか。
16‰の下り勾配を表す標識。どんどん下っていきます。
上呂駅。あの温泉地の地名は上下共存在したんですねー。沿線は古めの住宅街となってきました。
禅昌寺駅にて、再び特急の通過待ち。
すぐにやってきました。
ダム二つ目。カメラに収めただけであといくつあるのでしょうか。
山辺に立つホテルや比較的大きな駅、そして一定数の観光客。下呂温泉で有名な下呂駅です。
ちなみに汚い話ですが、(以下反転)子供の頃は「下呂温泉」と聞いて嘔吐物による風呂を想像した事がありました。ごめんなさい。
こりゃまた綺麗にダムギリギリを走ってますね。船か船着場か、そんなものも見えます。
ダム三つ目ですね。ちなみに発電所もあるらしいですが、まとめてダムとします。
駅間が長いのか、交通量がそれなりにあるのか、信号場もぽつぽつ出てきました。
またも特急ひだとすれ違い。本数多いですね。ていうか列車中間に先頭車2連続って、どんな繋ぎ方してるんですか。
気動車は電車より編成の自由度が高いため、このように中間車の後ろに先頭車をくっつけるというのが稀によくあります。
ダム四つ目、ですね。
再び信号場、今度は通過。山岳路線なだけに曲がりくねった場所に作られるもので、一瞬複線かと勘違いしてしまいそうです。
雪こそなくなったものの、やはりいい景色です。発電所か変電所か、そのようなものも見えますね。
なんとなく運賃箱撮影。細かい仕様の違いはあれど、最近これと似たタイプを全国で見かける気がします。交換の時期にでもなってるんでしょうか?
信号場が珍しいから撮ってるだけで、ちゃんと駅もありますからね?
特急ひだが多いのは事実ですけども。朝に出発して、昼までに下呂・高山に向かうようになってるのか、ただ単に本数が多いだけなのか知りませんけども。
中川辺付近。平地になってきました。
まだ川と並走する部分もありますが、川も大きくカーブしたりせず、穏やかになりました。山越え終了ですかね。
飛騨川はこの先で木曽川に合流しますので、ダムカウントも終了ですね。なんやかんやで四つ、そこそこあるって感じですかね。
そして平地になったおかげでようやくスピードが出せるようになり、車両の最高速度である95km/hで走る場面も。と言ってももう終点ですけども。
信号に従いスピードを落としつつ、太多線と合流して駅へ。右には長良川鉄道の車両も見えます。
留置車両を左に見つつ、終点美濃太田に到着です。猪谷から4時間乗ってきた車両ともお別れです。
出て行く列車、到着する列車、名古屋行きの特急ひだなどを見ながら乗り換え待ちです。
線路脇を運転士が歩いていき、指差し確認の後はしごを上って車両に乗り込みました。アレが来るのでしょうか?
普通 美濃太田→岐阜
と思ったら太多線からの直通列車でした。キハ120と同じく前に張り付ける、キハ11です。ただこちらの場合運賃表示機の関係で腰を折らないといけないのが難点です。
対向の特急ひだを待ちます。
特急ひだを待ち、ポイントが切り替わったところで発車です。右は長良川鉄道の線路です。
JRの車両である事に加え比較的平地を走るため軽快ではあるものの、駅の構造や施設はそんなに変わらず、です。
鵜沼駅手前にて、観覧車が少しだけ見えました。山の陰からほんの少しだけ、ですが。
調べてみたところ、犬山にある「日本モンキーパーク」という遊園地の大観覧車のようです。犬か猿かどっちやねんと言いたくなりますが言わないことにします。
鵜沼にて停止信号、交換待ちです。奥に名鉄の電車が見えます。
暇なので自列車も撮影。2枚目の銘板は「東海旅客鉄道」と「新潟鉄工所」と書かれています。最近の車両、特に気動車は新潟鉄工所、それを引き継いだ新潟トランシス製のものが多い気がします。
山になってるところから光が見え、国鉄時代の塗装に塗り替えられてる列車がやってきました。ついでに左で名鉄の電車が発車していきました。
発車。私鉄と並走してると、JRには駅がないのに私鉄にだけ駅がある、というのが多い気がします。
ヘリの音が聞こえたため撮ってみました。地図で見てみるとどうやら近くに航空自衛隊の岐阜基地があるらしく、そこから警察や消防のヘリも飛んでるらしいです。ただあのヘリが何かは分かりませんが。
蘇原駅を出たところから鉄道車両のヘッドライトと思われる光が見えたので途中に信号場か何かあるのかなーと思っていたら、ただ単に次の那珂駅まで一直線なだけでした。
ヘッドライトってめっちゃ届くんですね、常時点灯の効果がよく分かります。鉄道の場合、あくまで標識なのでそこまで見えまくる必要もないっちゃないんですけども。
終点が近いのか、高層ビルが見えるようになってきました。後ろに山も見えます。そんな都会に近いとも言える駅ですが、まだ貨物用線路が残ってるんですね。
合流点近くということで高架に上がり、東海道本線の上下線の間に挟まれる位置へ。
富山から225km、約6時間かけて高山本線の終点、岐阜に到着です。アホな事に、またも富山から立ちっぱなしで終点まで来たため、足が物凄い痛いです。
ふと見るとちょうど特急しらさぎが入ってきました。あれに乗ればまた富山まで行けますよ? 行きませんけど。