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新幹線が停まるだけあって立派な越後湯沢駅。青春18きっぷ的にはここから長岡駅に乗るところですが、今回はメイン目的であるほくほく線のために1番線に向かいます。
エスカレーターで降りたところは連結部でした。後ろに行く方が近そうなので端まで歩きます。
特急「はくたか」 越後湯沢→直江津
はいそんなわけで。車両に「スノーラビットエクスプレス」という愛称が付いている特急はくたかです。
特急「はくたか」は越後湯沢〜富山・金沢・和倉温泉を結ぶ特急で、越後湯沢で上越新幹線と連絡し、関東と北陸の鉄道最短ルートを構成してる特急です。また、途中経由するほくほく線内において160km/hという在来線最高速度(普通の特急は速くても130km/h)で運転してる特急でもあります。
大阪からここまで使ってきている青春18きっぷは普通列車専用の切符なので、特急に乗る場合は特急料金の他、乗車券も別途必要となります。18きっぷに特急券を追加して乗るという事は出来ないのです。
もちろん特急なぞ使わなくともこの日の最終目的地である富山までは充分到達可能です。
ではなぜわざわざ特急を使うのか。その答えは、北陸新幹線の開業と関係があります。次の春、2015年春に北陸新幹線が開業すると、運行ルート・目的(関東から北陸への最短ルート)がもろ被りとなってしまうため、このはくたかは廃止されてしまいます。
雪国の三セク単線を在来線最高速度で突っ走るという何かと特殊なこの特急がなくなる前にどうしても乗っておきたかった。それが今冬に旅に行く事にした理由です。
ちなみに、越後湯沢からほくほく線経由で直江津までの運賃、特急料金は合わせて3000円程度。18きっぷの1日分より高いですが、それで珍しい体験が出来るなら安いものです。
周辺を見渡してみると、雪、雪、雪。特に在来線ホームと新幹線の間(1枚目)にはこんもり積もってます。というかここに投棄されたのでしょうか。
特急に乗る事自体稀なので、せっかくなので先頭車同士の連結部も見ていく事に。なるほど、普通電車のものとは随分違いますね。
こちらは運転席でしょう。高い位置にある事も手伝ってか、思いっきり隔離されています。普通電車だと丸見えですからね。
連結部。連結しない時は外にカバーを付けて隠してるためか、そのカバーの分長めな気がします。何より狭いですが、まあそれは仕方ないですね。
満足したので、一旦ホームに降りて指定車両へ。と思ったら団体さん? 指定席取る時に1両だけ埋まってたのはそういう事ですか、面倒な……。
それなりに需要のある普通の特急なので、グリーン車指定席、普通車指定席、普通車自由席と一通りありますが、今回は普通車指定席です。やっぱり座りたいですし、窓際に。
出発まで少し時間があるので、1番線の向かい側、0番線を撮影。0番線はほくほく線用のホームとなっていて、ほくほく線の普通車(特急ではない車両)が停まっています。どうやら特急より先に発車するようです。
10:48、団体さんの一部が私と同じ車両に乗ってきたのに若干テンション下がりつつ、出発。少しだけ上越新幹線と並走した後、さっきまでと同じ雪国を走ります。まだ上越線です。
ただ、タイミングの悪いことに雨が降ってきてしまいました。テンション下がります……。
少しだけ上越線を走った後、六日町駅から三セクのほくほく線に入ります。
ほくほく線は六日町(越後湯沢)と犀潟(直江津)をほぼ一直線に結ぶようなルートを取っていて、その7割がトンネルで踏切も一切なしという新幹線かのような規格で作られています。
その昔、豪雪地帯のため冬は道路が機能不全に陥るため鉄道を通そうという話が持ち上がり、なんやかんやで国鉄が貨物列車の短絡ルートとする事をメインとして建設が決まりました。難工事ながらも少しずつ建設は進んでいましたが、国鉄の経営悪化により国鉄再建法によって新線の工事を継続するか否かの基準が設定され、基準に満たなかった当線の工事は全面的にストップしてしまいました。
国鉄再建法では第三セクター会社を設立して設備等を譲り受け、工事を再開する事が可能となっていました。地元はこんなローカル線儲かるのかと半信半疑でしたが、調査会社や国鉄との交渉の末黒字の目処が立ち、工事が再開されました。第三セクター会社として設立された「北越急行」は貨物列車は運行せず、旅客輸送のみとしたため、重い機関車牽引による長大な貨物列車を通す必要がなくなり、いくらかの設備縮小を実行。その後、通常より高速な特急を走らせる事になり、それに対応して建設され、最終的に1997年3月に開業しました。鉄道敷設の話が出てから実に60年以上、着工から約30年もかかりました。
そんなほくほく線は大雪の中での安定した定時運行、東京から北陸への通過客などにより三セクでは珍しく大きな黒字経営となっています。
沿線は大概がこのような雪一色な場所なだけに、不思議なものです。
トンネルに入った後にスピードアップして160km/hに到達、というのがパターンのようです。まあトンネル突入時の衝撃は半端ないですからね。160km/hまで来ると、なんというか、圧とかモーター音とか、そういうのが全然違いますね。
2枚目、ぶれまくってて何が何だか分かりませんが、このほくほく線内にもトンネル内にホームがある駅があったりします。後で立ち寄るので詳しくはその時に。
ほくほく線内の主要駅の一つにして線内唯一の有人駅である十日町駅手前。カーブしてるのが分かりますが、こんなカーブはJRと接続する部分と十日町駅付近にしかありません。
ちなみに特急はくたか十日町駅に停まるものと通過するものがあり、この列車は通過です。ほくほく線内は全く停まらない事になります。
もういくつ目か分からないトンネル内にて停車。しばらくすると対向のはくたかがやってきました。
いくら高規格といっても単線な上、はくたかはかなりの頻度で運転されているので、どうしてもどこかで停車してすれ違う必要が出てきます。駅以外では信号場(駅からホーム取り除いたようなもの)という箇所ですれ違いが可能であり、この信号場はほくほく線内に3箇所、雪の影響を受けないよう、全てトンネル内に設置されています。雪対策のためなのか、たまたま場所がトンネル内だったのかは分かりませんが、結果的に雪対策にはなっていますね。
鉄道を通そうという話が出る程度には、集落はあります。ただ線形を重視したため、必ずしも集落に近い場所を通ってたりはしないようですが。
普通電車とのすれ違い時は停車なし。全ての駅で減速せずに通過出来るよう、分岐機の一方は必ず直線になってます。
犀潟駅。早くもほくほく線区間は終わり、JRの信越本線を走ります。さすがにJRでは160km/hは出ません。また、雪も少ない感じがしますね。
越後湯沢から50分ほどで直江津に到着。ほんとに速いですね。はくたかはこの後北陸本線を走り、金沢・和倉温泉まで行きます。
ちなみにこのはくたかの車両は赤いのと白(灰色)のがありますが、これは所有会社で塗装が違うためです。白(灰色)がJR西日本、赤色が北越急行です。
ちなみに今回私はJR西日本の「ホワイトウイング」に乗りました。北越急行車両団体さんに取られちゃってたもので……。
直江津駅、日本海に近いせいなのか、今日の気温が高めなのか、雪ではなく雨でした。気候も違う感じがしますし……って!なんか見たことない電車がいる!
ロゴに2枚目に書かれた「Echigo TOKImeki Railway Company」という文字に、試運転。これあれですね、北陸新幹線開業時に三セク化される北陸本線用の車両ですね。しかも電車じゃなくて音的に気動車でしたし。
ところで「越後鉄道」なら分かるんですが「えちごトキメキ鉄道」って何ですか。トキめいてるんですか。黒字経営出来るか分からない切り捨てられた路線の癖に。Mですか?
まあそんなとてつもなくどうでもいい事は置いといて、乗り換えまで暇なのでしばし駅構内散策。佐渡汽船なんてあるんですね。
新潟と金沢を結ぶ特急北越。国鉄時代の車両をリニューアル改造して頑張っていましたが、北陸新幹線開業時に廃止になります。
こちらは信越本線の普通電車。ここも115系の管轄です。
乗り換え先の電車が到着。ってあれ!? この車両さっき見ませんでしたっけ?
調べてみた結果、越後湯沢で特急はくたかより10分早く出発した快速直江津行きと判明。どうやら特急同士ですれ違った次の駅で追い越していたようです。私が見ていた方と反対側なので気づきませんでした。ちなみに犀潟駅手前ですれ違ったものとは別です。
快速より10分遅く出て、快速より20分少し早く着く特急はくたか。恐ろしいものです。
ゆめぞらと名前の付けられた電車の車内。ほくほく線の普通の車両はロングシートとボックスシートの組み合わせですが、このゆめぞらはイベントや貸切に優先的に使われる車両のため、転換クロスシートと少し豪華になっています。まあ座らないので関係ないんですが。
また、「青春18きっぷ ほくほく線内でご利用できません」というステッカーも。両端がJRに接続し、JRのホームから出発するほくほく線。知ってか知らずか、青春18きっぷで乗り通す人もちらほらいるのだとか。もちろん犯罪ですので、乗り通す場合でも運転士に言ってきちんと運賃を払いましょう。
ほくほく線普通 直江津→美佐島
NK100形。既に製造から10年ほど経っています。
「ゆめぞら」の特徴の一つがこれ、プロジェクターです。トンネルが多い事を逆手に取り、プラネタリウムなどの映像を投影する事が出来ます。今日は平日なので上映はありませんが、土曜や休日には上映が行われています。車両や時刻は北越急行HPで確認出来ます。
前面展望と、さっきのトンネル内駅を堪能するため、再びほくほく線に乗り越後湯沢へ向かいます。ただ、出発前に保線さんが乗り込んできてしまったため、仕方なく運転士さんの後ろで前を見ることに。
「スノーラビット」が前になってるはくたかですね。複線のJR線内ですれ違う方が効率はいいのですが、本数が多いため難しいのです。
犀潟駅。ここよりほくほく線に入ります。
JR線と打って変わって高架の単線が一直線に伸びています。ちょっとした横風で落ちそうな構造ですが、スカスカにしないと雪が積もってしまうのです。
犀潟の次のくびき駅付近になって一気に雪が出現しました。除雪したのか、ただ単に気候の違いなのかは分かりませんが。しかし雨です。
トンネルに入り、出たと思ったらまたトンネル。普通電車ですが、それでも中古車ではない上、駅間が長い単線で160km/hの特急から逃げなければいけないため、かなりの性能を持っています。最高速度は三セクでは破格の110km/h。
また、トンネルに入ると扉からの隙間風が凄い入ってきたり、惰行(アクセルオフ。鉄輪なのでそんなにスピードは落ちない)すると狭い空間や風の影響もあってなのか、すぐにスピードが落ちたりと、面白いことばっかりです。やっぱり来て正解でした。
トンネル出口。場所によってはトンネルとトンネルの間が短いためシェルターで覆ってしまい、一本の長いトンネルかのようにしている場所もあります。雪対策の一つですね。
また、トンネル内で撮影が出来てる通り、北越急行の運転士さんはトンネルでもカーテンを閉めないようです。おかげでトンネル7割のほくほく線でも前が見れます。感謝です。
虫川大杉駅。見て分かるとおり、分岐器付近は除雪され、通過時に減速しないで済むように一直線を確保しています。
トンネルとトンネルに挟まれたほくほく大島駅。普通電車のみが停車するため、ホームは40mほどの長さしかありません。
トンネル内の儀明信号場を通過。真っ暗ですが、信号の赤色と青色があるのが分かりますでしょうか。
続いて薬師峠信号場。こちらは両方とも赤、停止信号になっています。直線ではなく分岐側に入り、停車します。恐らく通過待ちか何かでしょう。あ、いつの間にか保線さんが降りてますが気にしてはいけません。
数分後、「バスッ」という音と共に、高いところから一気に低いとこに下りた時と同じような耳の詰まりが。恐らく対向列車がトンネルに入り、気圧が変化したのでしょう。
少しした後、明かりがだんだん近づいてきました。明かりの数的に特急はくたかです。
そしてすれ違い。はくたかは少なくとも130km/hなため、音は凄いわ車両は凄い揺れるわと、物凄い衝撃でした。通過したらしたでまた気圧が変化しますし。
特急が通過したため、青信号に変わりこちらも発車。やっぱりこの普通電車の加速性能も相当おかしい気がします。いい意味で。
トンネルを出ると、鉄橋で信濃川を渡ります。
もう一本トンネルを抜けると、十日町です。
十日町を出ると一駅停まってまたまたトンネルに突入。
トンネル内に明かりが。近づいてみると、ホームです。
現金で運賃を払い、下車。完全にトンネル内です。写真撮ってたら、運転士さんに「危ないから早く出てくださいね」と注意されてしまいました。
そのまま普通電車を見送り。危ない事は承知していますので、さっさとホームから出ましょう。下手したら死にます。
「御乗車下さい」と書かれた看板(恐らくもうすぐ切り替わる)や、箱の中に置かれた運行案内のページを表示したタブレット端末のようなもの。
左から、出口への階段の扉、出口への階段、ホーム付近待合室、ホームへの扉です。物凄い雰囲気ですが、これは後で説明しましょう。
「電車が到着するまで(ホームへの)扉は開きません」に切り替わったのを確認したところで、一旦上へ上がってみましょう。途中に何かありましたが気にしません。
上りきったとこで一枚。ええ、こんなんでも鉄道駅です。
階段上って右にある待合室。セルフサービスではありますが、畳に座布団、机に急須とコップ、さらに空調と、完全に市民会館とかそういう系の一室です。しかし駅です。しかも無人駅です。
設備は豪華ですが、現在私一人だけなので、なんだか気味悪いです。せめて照明点灯してくれればまだいいんですが。
外に出てみることに。スロープもありますが除雪されていないため、階段で。というか階段側が除雪されてる事に驚きです。
駅前は道路で、少しではありますが車は走っています。
駅前の川。うーん雪まみれ。
そんなわけで、雪が白く光まくってて少しアレな写真で申し訳ないですが、ほくほく線美佐島駅です。駅と言っても外から線路も電車も見えないですし、完全に公民館ですね。
傘貸し出しサービスなんてのも。利用客いるんでしょうか……?
無人駅らしく、乗車証明書発行機が設置されていたので、一枚頂きました。
再び階段を下りて地下待合室へ。こちらは地上の和室のようなゆったり感はないものの、無人駅としての一通りの設備は揃っています。何より地下なためか空調が効いてるのか、一番あったかいです。
さて、ここでこの美佐島駅についてお話しましょう。
美佐島駅は、ほくほく線の開業と同時に、笠置山を貫く長さ10kmの赤倉トンネル内の地下駅として開業しました。
トンネル内の駅は確かに珍しいですが、前ページの土合駅や後に通過する北陸線内の筒石駅など、前例がないわけではありません。しかし、ほくほく線は特急電車が160km/hで日に何本も通過するという特殊な事情がありました。160km/hでトンネルに入ればトンネル内の空気は一気に押され圧縮空気のようになり、出口には衝撃波となって伝わります。そのトンネル内に一箇所だけ小さな穴があると、衝撃波はそっちに向かってしまいます。その小さな穴というのが、この美佐島駅です。トンネル内のホームに出入りするには地上から階段などの通路が必要なので、まさにトンネルの内の穴になってしまうのです。
ほくほく線開業前。試運転列車で美佐島駅を140km/hで通過させたところ、階段で風速が24m/sという台風並みの値を記録してしまいました。さらに当初設置されていた簡単な防風扉を開いた状態で列車を通過させたところ、風圧で地上の待合室のガラスが粉砕されてしまったのです。ほぼ1時間毎にはくたかが運行されている中でこれはさすがに危ないという事になり、さらに安全対策を講じる事になりました。
その結果がさっきも見た、この2枚の自動扉です。鉄製で見るからに頑丈そうですが、それだけではありません。
2枚の扉はエアロックのようになっており、一方が開いてる間はもう一方は絶対開かないようにして、地上への影響を最小限に抑えています。また、扉は普通電車が到着した場合のみ運転士の操作で開くようになっているため、普通電車到着時以外はホームへ入る事は出来ません。さらに当然監視カメラによってホーム上は監視されており、ホーム上に留まっていると警告を受けます。
この美佐島駅で降りたのはこれらの設備を生で見ることもそうですが、もう一つは特急はくたかの通過を実感するためです。前述の通り特急はくたかは2015年3月で廃止となってしまうため、それ以降はその通過の瞬間を感じる事も出来ません。
はくたかがトンネル内に入ったであろう瞬間、地下待合室内に強烈な風の音が響き渡ります。逃げ場のないトンネル内なので、強力な扉のほんのわずかな隙間から音が鳴ってるような、そんな感じです。
そのうち扉の端から水(と言っても霧状で微量)が噴出してきました。空気が押しつぶされる事で空気中の水分が固まったりしたのでしょうか? その辺りはよく知りませんが。
そして数分後、「危険なのでホームに絶対出ないでください」というアナウンスが繰り返し流れ、その後特急が通過。もう一瞬です。通過した後も音は鳴り止まず、ずっとうるさいままです。
これらに関しては動画の方が分かりやすいかと思いますので私が撮影・投稿したものではありませんが一度ご覧になってみてください。面白いですよ。
アナウンスも相まって結構怖かったです。
その後、直江津方面への普通電車がやってきました。私が乗るものではないのでぱっと撮影だけして再び退避。ここでこの駅目当てなのか、数人のグループが降りてきました。
ふと見たら運行情報が「Not Found」エラー画面に。やっぱりただ単にホームページ表示してるだけなんですね。自動更新なようで、すぐ戻りましたが。
ほくほく線普通 美佐島→越後湯沢
1時間で特急2本の通過と普通電車1本を見送り満足したところで、再び電車に乗り込みます。
赤倉信号場を通過し、数十分ぶりに地上へ。あったかいわ携帯電話繋がるわでずっと地下にいましたもので。
いやはや、相変わらず物凄い景色です。
大きく右にカーブしポイントを渡ったところで、ほくほく線の終点、六日町駅です。一部のほくほく線列車はそのまま越後湯沢まで直通します。
しばらく停車するようで、青春18きっぷ利用者はほくほく線内の運賃を精算するよう放送がありましたので、ここで運転士さんに美佐島-六日町の運賃を払います。六日町からはJR線なので18きっぷが使用可能なので。
右に北越急行の車庫を見つつ、越後湯沢へ向かいます。
JRに入って複線になりましたが、景色は相変わらずです。
ほくほく線の列車は普通列車でもJR線内で通過運転を行っています。理由は、JRの列車よりも車両が少なく収容力がないため、突発的な需要に対応できないから、だそうです。
雨は止んだと思ってましたが、また降ってきましたか。雪国にいますがまだ雪が降る光景は見てないんですよね、ずっと雨です。あ、運転士さんワイパーありがとうございます。
明らかにデカイ構造物、新幹線の高架が見えてきました。信号に書かれてる通り0番線に入ります。
ポイント部分は特に雪が詰まり運行の障害となりやすいので除雪設備がより多く取り付けられているのですが、めっちゃ湯気出てますね。温水ですか?
行き止まりなので誤ってぶつからないよう徐行し、越後湯沢到着です。
乗り換えまで時間があるため、しばし散策。特急はくたかのポスターや、「湯浴み」などと書かれたよく分からないオブジェ的なもの。ただのお湯なのか温泉引いてるのかは知りません。
私が乗ってきた普通の後を追いかけていたのでしょう、特急はくたかが到着しました。
その普通電車は回送となっていて、運転士さんが車内の掃除をしていました。大変ですね。
直江津・新潟方ホーム先端。ホーム上には水の出る管が置いてあり、自動融雪を行っているようです。
普通電車の車体側面の文字など。「Hokuetsu Expuress」と書かれていますね。
普通 越後湯沢→宮内
満足したので次の電車のホームへ移動すると、もう電車がいました。山越えてまで湘南色なのは気になりますが……。
ただ、電車は停車していましたが、扉は開いておらず、開扉時の側面の赤ランプも点灯していなかったため乗っていいものか分からずしばらくホームで震えていました。さすがに半袖Tシャツにパーカーで越後湯沢は寒いです。震える程度で済んだとも言えますが。
数分後、乗車。やっぱり115系です。内装はJR東日本でよくあるタイプですね。
新潟方面から普通電車が到着。新潟はこの色が多いので湘南色はレアなのかもしれません。
15時過ぎ、越後湯沢出発。今度はほくほく線を通らない遠回りで直江津、その先の富山まで行きます。写真右側の影は運転士さんのジャケットみたいなのです。
この写真何度目かもう分かりませんが、いいなーと思ったら撮ってしまうので仕方ないです。
日除けにJR東日本のロゴが入っているというどうでもいい発見。
この塗装もよく走っていますね。
本日何回目でしょうか、六日町駅。
ほくほく線直通はこのポイントを渡り左へカーブしていきますが、上越線はこのまま真っ直ぐです。
雪景色の中でも新幹線の高架は目立ちます。
只見線との分岐駅である小出駅にはなんと転車台が。ところどころ残ってるもんですねー。
大きな川ですねー。信濃川だそうです。
曇ってるせいでとても分かりにくいですが、日没の時間のようです。前を見るカーテンが閉められてしまいました。
高架で線路を跨いだところで、信越本線との分岐駅、宮内です。跨いだ線路は信越本線のものですね。
停車目標。3は3両編成という意味ですが、横に雪と書いてありますね。雪の積もる場所でよく見かけます。恐らく除雪範囲とか、降雪時の乗り降りや各種取り扱いのし易さで決められているのでしょう。知りませんけど。
普通 宮内→直江津
雨が降っていましたので、跨線橋の下で待機。
時間帯が時間帯なので、学生が多かったですね。115系、カーテンで前が見れないのは引き続きです。
直江津に着く頃にはもう真っ暗です。まあこの区間は既に乗った事があるので最初からその予定でした。乗ったことある区間なら無理して前を見る必要もないので夜でも移動します。
普通 直江津→富山
直江津到着。乗り換え時間が1分しか設定されてないので急いで写真を撮って乗り込みます。前は見れますが、もう真っ暗な上疲れてるので座ることにします。
発車直後、見覚えのある緑色のボディが。寝台特急トワイライトエクスプレスじゃないですかー! 時刻は18時前、ダイヤとも一致しますね。
さて、ここからはJR西日本です。富山まで2時間ほどあるので、少し腹ごしらえ。というか残りそうなおにぎりの処理。
しかし、おにぎりにお茶を載せても余裕のあるこのテーブルの大きさといい、デッキ付きのボックスシートといい、肘掛が窓側にもある事といい……。これ、急行形電車じゃないですか?
急行形電車、急行形車両とはその名の通り、急行列車用に作られた車両で、車端部にデッキ付きの扉、座席はボックスシートと、それまでの客車とほぼ同じ構造をしたものです。
昔はどこでも走っていたものですが、特急への格上げや廃止などで急行が絶滅寸前になると、急行形車両も作られなくなりました。「型落ちした車両は普通列車に回す」という昔からの法則により普通列車としてしばらく運用されましたが、乗り降りの少ない急行用のため、各駅に停車し場合によっては大量の乗降客を捌かなければいけない普通列車としては使いにくいものでした。その上製造から月日が経ち老朽化してきた事もあり、どんどん廃車されていったのです。
既に急行形車両を使う急行列車は存在せず、普通列車用としても今乗ってるこの区間が最後です。この区間でも2015年春をもって引退する事が決まってるため、乗れたのは本当にラッキーでした。
まあ優等列車用と言っても、関西の新快速とあんまり変わらない気がしますけどね。強いて言えば、こっちの方が椅子がふわっふわです。あと関係ないですが、JR西日本区間に入った途端、JR東日本区間よりスピードが上がった気がします。
トンネル内にホームがある、筒石駅。こちらも美佐島駅ほどではないにしろ、特急が通過し突風が吹くため、駅員が24時間常駐しています。
急行形車両ではありますが、デッキと客室を仕切る扉は取り払われ、デッキ付近はロングシートとなっているなど、普通電車として運用するための改造が施されています。それでもボックスシートは残っていますし、つり革もロングシート付近にしか付けられていないなど、面影は残ります。
糸魚川手前にて、照明が消え非常灯のみに。直流区間から交流区間へ入るため、電気が流れていないデッドセクションを通過しているため蓄電池からの非常灯に切り替わったのでしょう。
このデッドセクションが、こんなオンボロの急行形車両が生きながらえてきた理由でもあります。鉄道の電化方式には直流と交流がありますが、その両方が入り混じる北陸本線では直流と交流の両方に対応した交直流電車が必要なのです。
交直流電車は直流と交流の両方に対応するため非常に高価で、新型車両を投入して古い車両を置き換えるという事をしにくいのです。その結果、JR西日本は国鉄時代に作られた車両を使い続け、JR東日本のデッドセクションを含む区間では電車ではなく電化方式が関係ない気動車で普通列車を運行するなどとしています。どうやら気動車の方が安いようで、北陸新幹線開業後この区間が三セクの管轄になった際は気動車で運行するとか。
非常灯レベルの真っ暗な電車というのも珍しいのでその状態の車窓を1枚。外も真っ暗ですが。
無事交流区間に入り、照明が戻りました。
駅前がそれなりに賑やかな糸魚川駅。そこそこの人が降りていきました。
人がいなくなったので、ちょこっと車内探検。やはり後ろ側もデッキと客室を仕切る扉は取り払われていますね。
便所がそのままでゴミ箱も設置されているというのはまだ分かりますが、洗面台までそのままとは思いませんでした。というか普通列車で洗面台って下手したら初めて見るんじゃないですかね。水が出るかどうかは置いといて。
後ろより前方。ロングシート周辺とデッキ扉以外はほぼ急行時代のままですね。感動です。
なんとなく下のほう。当然暖房は座席下からです。熱いです。
泊駅にて、金沢行きの最新車両を発見。ついでに除雪機。JR西日本が重い腰を上げて作った交直流電車です。
黒部駅にて特急の通過待ちでしばらく停車。対向車が来たので撮ってみたら見事にレンズに雨粒が。結構降ってます。
自列車。長時間停車のお約束、手動扉状態になってます。車両が古いためか急行形だからか、今までのより重い気がします。
全速力(たぶん最高で120km/h程度)で通過していきました。車両的にはくたかですかね。
20時、本日の終点、富山に到着です。県庁所在地なだけあり、夜でも恐怖感はありません。ちゃんと人がいる。
その富山駅は現在北陸新幹線関連で絶賛工事中です。
富山駅は駅の北と南両方から路面電車が出ています。今までは北しか行きませんでしたが、今回は南です。
富山地方鉄道富山市内軌道線 富山駅前→電気ビル前
ホテルまでは歩いてもいける距離ですが、せっかく路面電車があるんだからという事で乗ってみます。はい、乗りたいだけです。
二駅ほどで到着です。めっちゃ近いです。
雨に濡れながらまたもコンビニで弁当を買い込みホテルへ。今回は和室でもなく普通のビジネスホテルの一室です。
さっとシャワーを浴びて弁当を食い、22時頃就寝。明日も丸一日行動ですからねー。