2015年春季 舞鶴

その4

目次


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観光を終え、西舞鶴駅。再び鉄道のターンです。

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西舞鶴駅も東舞鶴駅と同様、1999年にリニューアルされ、多数の留置線があった広い構内は縮小され、留置線は1本のみとなってしまっています。

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ホームに行くと、その1本残った留置線に先ほど車庫で見たものと同じ、京都丹後鉄道の特急車両が留置されていました。
この車両は「タンゴディスカバリー」という愛称があり、同名の特急列車に使用されていましたが、特急列車としての「タンゴディスカバリー」は廃止。現在は、京都から京都丹後鉄道直通の特急「まいづる」「はしだて」や、京都丹後鉄道内の特急、快速などに使われています。
同じ特急列車であるタンゴエクスプローラーよりは新しいですが、こちらもいつなくなるか分からないので早めに乗っておきたいものです。

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東舞鶴発の快速福知山行が入線。出来るならこのJR車に乗りたいところです、展望を考えると。

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西舞鶴駅は2面3線+留置線1線の駅で、主に島式ホームに普通列車が、単式ホームに特急列車が発着するダイヤになっているようです。分かりやすいですね。

普通 西舞鶴→東舞鶴

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そしてやってきた東舞鶴行の車両は……国鉄車両でした。いや、別にいいですけども。

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同時刻、東舞鶴からは特急「まいづる」京都行が到着。どうやら列車交換するダイヤだったようです。

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朝と同じく運転士後ろに陣取り、トンネル越えて東舞鶴へ。わざわざ西舞鶴から帰りの電車に乗ったのは、東と西両方の舞鶴駅を見ておきたかったからというのと、単純にバスのダイヤの関係です。

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舞鶴線の終点、東舞鶴駅に到着。既に乗り換え先の列車がいますね。

普通 東舞鶴→敦賀

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というわけで、敦賀行の普通電車に乗り換え。あれ? この電車どこかで見覚えがありますね……。
答えは、朝福知山線谷川駅で見た加古川線の電車です。
125系といい、加古川線やここ小浜線といったローカル線に投入されている直流電車です。

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乗り換え時間は僅か2分なので、すぐに出発。ここから先は日本海沿いに東舞鶴と敦賀を結ぶ小浜線という路線になります。
北陸と山陰を結ぶ路線なので過去には優等列車も設定されていましたが、現在は普通電車のみとなっています。ちなみに電化は普通列車のみの運行となっていた2003年と最近で、沿線自治体や電力会社などが費用を負担して行われたそうです。

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高架区間はすぐに終了し、地平を走ります。電化こそされたものの線路規格は低いらしく、とりあえずパッと見ただけでも木の枕木が残りロングレールも採用されていないようです。つまり、私の大好物です。
実は、小浜線は数年前に一度敦賀側から乗った事があったのですが、その時は既に暗くなってしまっていた上、大雨により途中で運転打ち切り、代行バスで東舞鶴までやってきたという有様で、全線走破は出来ませんでした。なので、福知山線と同じくリベンジという事になります。さすがに今回は雨降らないでしょうし大丈夫でしょう。

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棒線駅なども通りつつ走ります。乗降客が少ないためか、列車のドアは乗客がボタン操作によって開閉を行う半自動式が通年採用されています。そのため、乗降客が0の場合、列車が停車してもドアは一切開かずそのまま発車という現象が起きます。運転士が「扉閉」ボタンを押してから発車までが通常より早いので中々面白いです。
ちなみになぜ運転士が扉ボタンを扱ってるかというと、ワンマン列車だからです。運転台にボタンが設置されていたりします。

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2面3線を有する若狭高浜駅。JRの社員がいない簡易委託駅で、本来なら無人駅と同様一番前の運賃箱に運賃切符を入れ下車する扱いになるはずですが、この駅にはみどりの窓口があるためか有人駅と同様改札も行っているらしいです。規模の大きな駅だけあり、他の駅よりも乗降客が少々多いです。
そして、数年前小浜線に乗った時に運転打ち切りになった駅でもあります。東舞鶴まではあと4駅だったのですが、その4駅間は運行されず、折り返し敦賀行きとなってしまいました。

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2駅隣、若狭本郷駅にて列車交換。この駅は、福知山線柏原駅と同じく、1990年に大阪で開かれた「国際花と緑の博覧会」の会場内に設置された鉄道の駅舎が移設されています。柏原駅の山の駅に対して、こちらは「風車の駅」。同じ会場にあったためか、デザインが似てますね。
また駅前には、同じ花博(花の万博)で、風車の駅と山の駅の間を客車を引いて走った「SL義経」号、そのレプリカが展示されています。この義経号は1880年代にアメリカから輸入された蒸気機関車のうちの一つで、一度1920年頃に廃車となるもののそのまま保存。その後、1950年頃に走行可能な状態まで復元され、同型の機関車と共に鉄道開通80周年記念に原宿駅で展示。その後は関西の遊園地を経て大阪の交通科学博物館に保存。その博物館が閉館となると京都にある梅小路蒸気機関車館に移動し、整備の上、館内で客車を引いて走行可能な状態となっています。

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ちなみにこちらがレプリカではない、交通科学博物館時代のSL義経号。130年以上前の蒸気機関車が今でも自走可能だというのですから凄いものです。

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小浜線に戻りまして、こちらは小浜湾ですね。福井県の敦賀から京都府の天橋立辺りまでの広い範囲が「若狭湾」の湾内であり、小浜湾や舞鶴湾は、その湾内にある「支湾」だそうです。若狭湾は大規模なリアス式海岸を持っていて、ここ小浜湾も入り口は比較的狭めになっています。この通り、海なのに対岸と山がはっきり見えます。

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そしてJR西日本のローカル線のお約束、保守軽減だから何だか知りませんが短距離のみ異常な速度制限をかける「必殺徐行」はここ小浜線にもありました。
小浜線、電車だけあり速度はそこそこ速いのですが、どうも加速は弱めのようでこういう制限は結構響きます。ちなみになぜJRの新型車両にも関わらず加速が弱いのか調べてみたところ、電化の際費用削減のために通常より変電所の数を減らした関係で電車の方にリミッターがかかっているから、だそうです。つまり加速力を弱める=モーターにかける電力を少なくする事で節電を行ってるわけですね。おかげで加速力が古い気動車並みになっていますが。

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こちらは島式1面2線だったのを単式1面1線に棒線化した駅ですね。かつて線路があった部分は草木が生い茂っています。

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福井県の西半分を横断するように走る小浜線ですが、トンネルの数は少ないような感じがします。まあ古くに作られた路線は土木技術が未熟な事や費用の問題から出来るだけトンネルを避けるので元から少なめではありますが。

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ホーム上に鎮座するカバーをかけられた謎の物体。たぶん除雪用の機械ですね、豪雪地帯ですし。

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引き続き小浜湾。海水浴場もいくつかあります。

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もう一つトンネルを抜けると、小浜線の中心駅である小浜駅。ってあれ、2枚目3枚目の古そうな円柱って、もしかして給水塔ですかね? よく残ってますねこんなもの。

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少し長めに停車したところで、右手に何か新しそうな建物を見つつ出発。

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「新幹線 若狭ルートで 大阪へ」なんて575になってる看板を発見。新幹線とは現在建設中の北陸新幹線の事で、先日2015年3月には長野〜金沢が延伸開業したりした路線です。
そこから敦賀まではルートが決まっているのですが、敦賀から先、どうやって大阪まで繋げるかがまだ決まっていないのです。
敦賀から真っ直ぐ南へ伸ばして米原で東海道新幹線に接続する案、フリーゲージトレインを使い在来線の中では高規格の湖西線を走らせ京都、大阪まで在来線でアクセスする、または湖西線沿いに新幹線を整備し京都で東海道新幹線に接続案、そして小浜市を通り東海道新幹線に乗り入れず大阪までアクセスする案などが提示されています。
現時点で東海道新幹線は超過密ダイヤであり北陸新幹線が乗り入れる余裕は無いと言っていいため、その点で言えば看板通り若狭ルートが有利です。が、建設距離が一番長く費用がかかる事や需要の問題もあり、選定は難しい状態となっています。

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敦賀から小浜を通るという事は小浜線と大体同じルートになると予想されますが、その小浜線が単線、単式ホームで問題ない程度の利用客しかいませんからね。通過利用はあっても、「新幹線小浜駅」の乗降客はそんなに多くないような気がします。

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私としてはあまり新幹線は出来て欲しくないとも思いますね。このようなのんびりとしたローカル線が大好きなので。

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2度目ですかね、列車交換。1両運転が可能な車両ですが、2両編成が多いですね。

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ガタンゴトンと、心地いいジョイント音を鳴らしながら山間部を走ります。一旦海とはお別れです。

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Y字のポイントを抜け、屋根のない島式ホームへ。隣には側線が1本ありますね、長いこと使われていなさそうですが。よく見たら架線(電線)もないですね。

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時刻は18時。さすがに少し暗くなってきましたね。

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2面あったホームのうち、1面と1線が廃止になった駅。ホームの間には雪国によくあるような水路があります。棒線駅となっていますが、かつては急行停車駅だったらしいです。

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どうやら下校時刻のようですね。学生さんご乗車です。

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再び海辺に、というのは正しいのですが、見えたのは海ではなく湖です。「三方五湖」という名勝らしく、名前の通り五つの湖があり、それらは全て繋がっています。

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注意信号により速度制限を受けつつ美浜駅へ。ちょうど同じタイミングで対向列車もやってきました。

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ここにも水路がありますね。やはり雪対策でしょうか。

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いよいよ空は夕焼けに。現在舞鶴から敦賀へ、つまりは東へ向かってるので、夕日はちょうど後ろにある事になります。線路自体はずっと東向きではないので夕日を見る事も出来るかも知れませんが、山が多いので難しいかもですね。

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ちょうど列車が走る場所も平地から山地に。

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列車の走ってる場所は山の陰になっているものの、向こう側は夕日に照らされている。この景色、結構いいですね。

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そんな夕焼けを見たり見なかったりしつつ、最後の山を下りて行きます。

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山を下りきったところで、北陸本線と並走。大阪方面へ向かう特急サンダーバードの姿が見えます。

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北陸本線と並び、敦賀の車庫の横を走ります。北陸本線で使われている普通列車や除雪に使われていそうな機関車、さらには前のダイヤ改正(2015年3月)で廃止になった寝台特急トワイライトエクスプレス塗装の電気機関車の姿も。この電気機関車、臨時列車以外では使われないでしょうしどうするんでしょうね。

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北陸本線の線路が分岐していく中、小浜線は単線のまま隅っこを走ります。恐らく、数年前まで北陸本線は交流電化されている中小浜線は非電化、もしくは直流電化だった事から、繋がりが薄かったのでしょう。現在は北陸本線も大阪側からここ敦賀駅までは直流電化となっています。

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ホームが近付いたところでようやく二つに分かれ、今では絶対使われないほど長いホームのその端に停車。

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東舞鶴から2時間弱。終点、敦賀駅に到着です。

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最近リニューアルされたらしい跨線橋から金沢方面への特急サンダーバードを眺めつつ、乗り換え先のホームへ移動。

新快速 敦賀→大阪

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やってきたのは快速なのに特急並みのスピードを持つ新快速の姫路行きです。ちなみに敦賀から姫路までの距離は約244km。福井県から3時間半かけて兵庫県まで走る快速列車が、日中を中心に1時間に1本は走ってるというのですから驚きです。なお、大阪駅までは156km、2時間半です。

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隣のホームには北陸本線の普通列車が到着。4両編成で、折り返し福井行きとなるようです。

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敦賀を出る頃には完全に日が落ち、かなり暗くなってしまっています。

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敦賀を出るといきなり峠越えであり、特に上り線(大阪方面)は急勾配を登る必要がある事から、勾配緩和のためにまるで高速道路のジャンクションのようなループ線が設置されています。一直線で登ると勾配がきついため、ループを設けて少しでも緩くしようと、そういうことです。この部分は通称「鳩原ループ線」と呼ばれています。ループ線は上り線のみで、下り線は普通に駆け下りています。そのため、この部分では上り線と下り線は違うところを走る事になります。
知ってはいたのでいつか乗りたいなと今回組み込んでみたのですが、さすがに時間が遅すぎました。カーブしてる事は分かりますが、真っ暗でどこを走ってるのかさっぱり分かりません。

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そうこうしてる間にループ線は終わり、新疋田駅に到着。この先はまたも長いトンネルを走り滋賀県へ入るだけなので、足が限界という事も合わせてもう座ります。

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滋賀県内に入り、徐々に客が増えてくる中ふと空を見上げてみると、ちょうど月が出ていました。そう言えば五老スカイタワーにいた時からずっと月出ていたんでしたね、すっかり忘れていました。

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米原駅にて敦賀からの新快速の前にさらに8両増結し、計12両となった列車の一番前へ移動。前を見なくても一番前にいるのはいつもの事ですが、今回は日曜日という事もあり行楽帰りの客が平日の客よりもうるさく、それから早く逃げたいというのもありました。休日の電車はやっぱり雰囲気違いますね。

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米原駅より快速運転となり、1時間半ほどで大阪駅まで戻ってきました。やっぱり新快速速いですね。
きっちりホーム挟んだ反対側の電車も撮りつつ、帰路に着きました。

おしまい。


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