目次
遊覧船から下船し、すぐ近くにあるレンガ造りの建物にやってきました。
何か色々転がってますね(失礼)。生野鉱山と聞くと、姫路から和田山まで走る播但線しか思い浮かびませんが。
赤れんが博物館
というわけで次の施設、赤れんが博物館です。かまぼこ手形を提示すると、なんと入館料が無料になります。
入館時にかまぼこ板にスタンプを(丁寧にティッシュで余計なインクをふき取って)押されました。スタンプを集めると何かいいことでもあるのでしょうか。
入ってまず目に入るのはこれまた錨。護衛艦いすずのものだそうです。
そのまま一階を適当に見て回ります。展示内容はまさにレンガ尽くし。中でもレンガを焼くための窯であるホフマン窯の中を再現したトンネル状の空間は面白かったですね。
続いて二階へ。壁や屋根がむき出しなまま、という感じがして、何か好きです。
二階には北海道庁旧庁舎や東京駅など、レンガ造りの代表的な建物の模型などがあります。
大阪市中央公会堂なる地元大阪の模型もありましたが、公会堂を見たような記憶がないのでピンとは来ません。
愛知県にある建造物を保存、展示する博物館「明治村」。その性質上、レンガ造りの建物も多く、11棟ほどあるそうです。明治村も一度行きたいですね。
こちらは東舞鶴の港付近の模型。ちょうど先ほど遊覧船で巡った範囲が主ですね。
比較的初期の戦艦、香取と三笠。特に三笠は現在でも横須賀に浮いてるので有名ですね。正確には海底に固定されてるらしいですが。
兵庫県の播但線沿線にある生野鉱山(銀山)。現在は博物館(テーマパーク)となっていて、実際に坑道に入る事も可能らしいです。
現役時代の赤レンガ倉庫内部の模型。ここ赤れんが博物館は、かつてこのような魚雷の倉庫でした。
戦時の倉庫郡。運搬用でしょうか、各倉庫に細かく線路が敷かれていますね。
4枚の写真のうち、左上が現役時代の中舞鶴線。左下がその中舞鶴線の廃線跡で、今日徒歩で通ったトンネル。右2枚は舞鶴線の一部で現役です。
太い黒線と赤線が、概ね今日大阪から舞鶴まで来たルートになりますね。
昨年12月に訪れ、年末故に入れなかった旧呉鎮守府庁舎。そう言えばここも赤レンガ造りでしたね。
30分ほどで概ね見終わり、外へ。足の限界が近いのと、空腹も感じたため、博物館前のベンチで昼飯を食べる事にしました。安定のおにぎりですが。
セミの声がする真夏ではありますが、ちょうど木陰で風もあったためそこまで暑くはなく、そこそこ快適でした。木陰で飯を食うなんて、何年ぶりでしょうかね。
休憩を終え、遊覧船乗り場のある岸を他の倉庫郡の方へ向かって歩きます。
3つの赤レンガ倉庫が見えました。この辺りが大体舞鶴の赤レンガ倉庫郡の中心地です。
近くに置いてあった船っぽいもの。何でしょうかこれ。
車を改造した露天なんかも見つつ、まずは一番東側にある2号棟へ。
2号棟は「舞鶴市政記念館」となっており、1階には総合案内や多目的ホール、そして赤レンガカフェという喫茶店があります。2階は主に舞鶴市の歴史関連の展示コーナーです。
無料ということもあり、とりあえず2階へ。窓は後からはめ込んだ感じですが、梁はともかくレンガは昔のままっぽいですね。
舞鶴は京都市から70km圏内にあるのだそうです。
そして舞鶴市の地図。この通り舞鶴湾は非常に入り組んだ場所にあるため、湾内はとても静かです。
貨車の銘板の他、戦前の各種記念グッズが展示されています。霞、海風、ひびき、天津風と、艦これで聞いた事のある名前をピックアップ。文鎮が多いですね。
一部は吹き抜けになっており、1階を見下ろす事も可能。2枚目の1階部分が喫茶店で、昼時という事もあってカレーを食べてる人が数多くいました。
2号棟を後にして3号棟へ。3号棟には「まいづる智恵蔵」という名前が付いています。中身はショップ、展示エリアなど。
そして訪れた時は、展示エリアは引揚記念館となっていました。
本来引揚記念館という建物は遊覧船から見た舞鶴クインブリッジの近くと、赤レンガ倉庫郡から離れた場所にあるのですが、タイミング悪くこの時はその記念館がリニューアル工事中。それも1日2日ではなく数ヶ月に及ぶものです。
その間当然記念館には入れないのですが、そこで終わりというわけではなく、なんと展示品の一部を赤レンガ倉庫へ持ってきて、「舞鶴引揚記念館 IN赤れんがパーク」として倉庫内で展示を行っているのです。
ぶっちゃけ、引揚に関してはそこまで興味はないのですが、せっかく近場にありますし、かまぼこ板のおかげで無料ですしという事で入ってみる事に。
展示内容は、シベリア抑留中の日本人の生活やその時の現物、引揚場所に関する事柄などでした。写真は引揚桟橋の模型。長い抑留生活から帰ってきた日本人が踏んだ祖国の地です。
展示室内には引揚に関する話をする係の人(オバチャン)がいて、目標を見つけては声をかけ、一対一で引揚に関する話をしていました。若者が珍しかったのか私も捕まってしまい、最初は話半分に聞いていたのですが、聞いているうちに「大変やったんやなー」程度の感想は抱きました。どちらかと言えば、話聞いてよかったと思います。
後は引揚に使われた船の模型があり、それを一番熱心に見ていましたね。
復員船と言って大陸などに残った日本人を本土へ戻すために使われた船で、当時の日本の性質上動ける船というのは軍艦が多かったため、名前を知ってる船の模型があったためです。
有名なものでは「宗谷」の模型もありました。戦前は砕氷能力を持った貨物船として竣工し、その後日本海軍に組み込まれ雑務艦に。戦後は復員船となった後南極観測船となるなど、物凄い歴史を持つ船です。戦艦三笠同様現存しており、お台場で「船の科学館」となっています。
引揚記念館部分を後にして1階に降り、ショップの奥へ進むと、機関車が現れました。形は少々アレですが、どう見ても機関車ですねこれ。ご丁寧にレールもありますし。
なぜかレールの間に転がってる連結器っぽいものに、手歯止と手ブレーキ使用中の看板。
機関車は子供が遊んでいたので、ひとまず他の展示物へ。こちらはこれまた東舞鶴の港付近の模型ですね。ただし鉄道が中心の鉄道ジオラマで、中舞鶴線が現存しています。ついでにボタンを押すと気動車が走る仕掛け付き。
機関車後部。なんか、固定されてますね。
機関車に戻りまして、内部、運転席。計器類はしっかりとしてますし反応はしないもののボタン類は押す事自体は可能。ただ、物凄く狭いです。とりあえず立てません。
この機関車は、DB10型という入換用ディーゼル機関車だそうです。ただ、他所の情報によるとこの機関車はDB10型ではないとのこと。ではこの機関車は一体……。
レールに関しても見えにくい部分にですが説明が。今はコンクリートだが昔は枕木だったのではないか、と書かれています。幅は「106.7cm」、つまり1067mmなので、JRなどと同じ狭軌ですね。そりゃ戦前の国鉄も狭軌ですし、国鉄と物資のやり取りもしていたでしょうしね。
謎の機関車。DB、つまりディーゼルで2軸ってとこまでは合ってるとは思いますがね。
3号棟のショップで海自関連のグッズに少し揺れながらも3号棟を後にし、4号棟へ。入ろうかと思ったのですが、中身はフリースペースや工房、スタジオなどで、特に面白そうなものも無さそうだったので入り口だけにしました。
4号棟の妻面には石碑が建っており、「旧舞鶴海軍兵器廠雑器庫並預兵器庫」とも書かれています。また、埋め込まれているもののレールもあり、倉庫内部へ延びています。
よく見ると3号棟2号棟にもそれぞれレールが延びており、また同じような石碑も建っています。ところでレールさん直角に交差していますが、これ現役時代はどうなってたんでしょうね。
右側に2・3・4号棟、そして左側に5号棟を見つつ、西へ。
4号棟全景。まさに「倉庫」って感じですね。
倉庫郡の中で最も大きいらしい5号棟。確かに妻面の様子も違いますね。
こちらも中に入る事が出来ますが、中身は多目的ホールとカフェのみと完全にイベント用になっているため、今回はスルーです。
小さい道路を挟みましてさらに西へ。
こちらには「赤れんがロード」という名前が付いていて、レンガ敷きの道なんかもあります。
この道の右側(北側)にある3棟は国の所有物で、今までとは違い非公開となっています。そのためか、古そうな「部外者乃立入禁止」の看板の見えます。
道が整備されてるところを見ると妻面同士の行き来も考慮されていたんですかね。まあ、ただ単にレールが敷かれていた可能性の方が高いですが。
この先は駐車場などがあるだけらしいので、適当なところで戻るとしますか。
赤レンガ倉庫郡は、遊覧船の近くにあるレンガ博物館、ディーゼル機関車などがあった2〜5号棟が一般公開されており、ここにある6〜8号棟が国所有で非公開、そして残る9〜12号棟は海上自衛隊所有で、海軍時代から変わらず倉庫として使われているそうです。
暑いのに加えて、足が限界なためしばらく涼しいところで休憩しようと3号棟、ディーゼル機関車の近くのベンチへ。ふとショップを見てみると、「舞鶴海軍サイダー」なるものが並んでいました。
かつての旧海軍の艦内には、消火用の炭酸ガス発生装置があり、これを使って「ラムネ」が製造されていたそうです。サイダーも恐らくそれと似たような部類なのでしょう。
10分ほど休憩しそろそろ動くかと外へ出たところ、懐かしい形をしたポストを発見。どうやら使われているものではないようですが、雰囲気は凄く合ってますね。
ちなみに、このポストは後日日本郵便に譲渡され、正式にポストとして稼動を開始したそうです。今の時代、この形のポストで使えるものはいくつあるんでしょうね。とりあえず和歌山の海底にあるのは知ってますが。
赤れんがパーク、中々興味深い場所でした。
鳥が乗った謎の物体を見つつ、半分足を引きずるようにしてバス停へ。
市役所前停留所。バスまでまだ時間があるので、適当に空でも撮りつつ待ちます。
市役所前→五老ヶ岳公園
やってきた本日二度目のループバスに乗り込み、再び一番前の席を確保。ちなみに市役所前→赤れんが博物館→市役所前というルートで走っていますが、この前者後者のうち前者の市役所前で乗っているので、席確保は容易でした。よくやります、こういうの。
途中、南北が逆になってる看板を発見。「東アジアに躍動する 国際港湾・交流都市 舞鶴」と書かれています。小樽の他に韓国中国に向けて矢印が延びていますが、どうやら小樽以外は貨物のみのようです。
信号待ちで観光バスの後ろに停まったのですが、よく見ると舞鶴の広告が載ってますね。護衛艦もレンガ倉庫も分かるのですが、ここでも美少女キャラを起用しているようです。名前は「天津風 美海(あまつかぜ みう)」とのこと。
午前中に見たものと同じ気温計ですが、2℃上がって30℃になってます。まあ10時から14時半なら、そのくらい上がりますよね。
戦時に緊急滑走路の想定もされた真っ直ぐな道路を抜け、山越え区間に入りトンネルが近付いてきたところで、その手前で左折。一気に山道に入ります。
山道にて右へ左へ揺られる事5分ちょい、目的地、五老ヶ岳公園停留所に到着です。そこからさらに少しだけ登らないといけないので、何で上に停留所置かなかったんだと少し文句言いたいところではありますが。
というわけでやってきたのは、舞鶴市の中心にある五老岳(五老ヶ岳)の山頂、そこにある五老ヶ岳公園です。
標高は301mで、舞鶴湾が一望できます。4枚目が舞鶴湾の出入り口なので、どちらかと言うと西舞鶴寄りですね。
そしてここにも錨。錨の多い街ですね。
一応東舞鶴も見えます。造船所の青系の船と赤系の船が確認出来ます。
五老スカイタワー
ではそろそろメインへ向かいましょうか。標高301mの山頂には展望タワーが建っていて、その展望室の高さは海抜325m。
こちらもかまぼこ手形により入場無料となっているので、かまぼこ板を提示してエレベーターに乗り込みます。
まずは東舞鶴方面。ここからも護衛艦が確認出来ます。
橋や造船所やも見えますね。肉眼では厳しいですが。
湾口側。護衛艦、貨物船、旅客船など様々な船があの狭い部分を通るんですね。
北西方面。
正面に見える人工的な島は「舞鶴国際埠頭」。コンテナ貨物を主とする国際埠頭で、ここから韓国や中国への貨物船が出ているそうです。
ちょこっと下を見下ろしてみたり。展望台部分は25mほどの高さですが、それでもそこそこ高いですね。
西方向、舞鶴西港。舞鶴東港が軍港、国内港なのに対し、西港は国際貿易港です。また、漁港としての一面もあり、京都府最大の漁港だそうです。
西舞鶴の市街地。元々「舞鶴市」とは西舞鶴の事で、東舞鶴は「東舞鶴市」でした。かつては城下町だった西舞鶴、現在では主に商工業地区となっているそうです。3枚目には西舞鶴駅、4枚目には伊佐津川が見えます。
南側は延々と山が続いています。途中開ける場所などもありますが、概ね大阪や京都市辺りまではずっと山です。
そして山道を走るバスが1台。実は山頂まで走るバスは土日祝日運行のループバスだけで、一般路線バスは麓の国道にある五老岳公園口にしか停車しません。そのため、ループバスとタクシーを除くと山頂までの公共交通機関はなく、公園口から2.7kmほど歩道もない山道を歩く事になります。
東方向のすぐ下を見てみると、タワーの影がくっきりと出来ていて面白いです。
東舞鶴方向。と言っても立地に関係上西舞鶴より見えにくいです。
展望台の一つ下には写真展があるとのことで階段で下へ降りてみる事に。なるほど、ミニ写真展ですね。こちらも引揚関連などがあるようです。
写真展フロアにある丸窓より舞鶴湾。
無骨な感じのする階段。階段は地上まであり一応エレベーターを使わず階段だけで上り下りする事も可能だそうです。絶対やりたくないですが。
他にはエレベーター出口付近に方角を示すものがあったり、五郎スカイタワーの説明があったり。
一通り見終わったところで、休憩しますか。狭い展望室ですが一応椅子があり、さらに冷房も効いてるので見晴らしと合わせて中々快適です。日陰になる場所では若い女性が駄弁ってたため、日の当たる場所になってしまいましたが。
10分ちょい休憩したところで1階へ。建物を出る前にこんな注意書きを発見。そりゃそうですよね。
さらに五老ヶ岳の由来なんてものも。
中にいても特にやることもないので外へ。風はあるのですが、何分日差しが強すぎます。後日腕の皮膚が日焼けによりめくれた程度には。
タワーのこの黒い部分、よく見ると窓ですね。そして中に階段が見えますね。
バスまではまだ時間があるので、再び舞鶴湾。おや、船が1隻走ってますね。
五老ヶ岳公園の案内図。そこそこの広さがあり、子供が遊べる広場なんかもあるそうです。が、歩きたくないのでそっちには行きません。
駐車場は二箇所にあり、上の部分には普通自動車が、坂を下りたところにはバスが停まっています。バス停も下です。
さて、暇ということでバス停まで来たもののやはり暇は暇です。あと20分ぐらい。とりあえず日差しが厳しいので、たまたま停まっていた観光バスの陰でバスが来るまでボーっと待つ事にします。ああ、足が痛い。ついでにバスの廃熱で暑い。
ふと空を見上げてみると、月が見えました。もう昇ってるんですか。
その後、時間通り20分後に来たループバスの最終便に乗り、西舞鶴駅へ向かいます。
20分も前からバス停で待っていたのは、このループバスを逃すと公園口停留所まで山道を歩かなければいけない、というのも少しだけあったりします。そんなのはゴメンです。
「第六伊佐津川橋梁」。そう言えば赤れんが博物館の鉄道部分に載ってましたね。
山頂から15分、西舞鶴駅前に到着です。
かまぼこ板に施設のスタンプを2つ以上貰うと粗品プレゼント、と書いてあったのでとりあえず西舞鶴駅の観光案内所で聞いてみる事に。どうやら同じ考えらしい人が一緒にいて、先に観光案内所で訪ねていたのを横で聞いていたところ、どうやら粗品は観光案内所ではなく駅前ロータリーを挟んだ向かいにある京都交通(バス会社)の窓口で、という事らしいのでそっちに移動します。
京都交通の窓口にて、無事粗品(付箋)をゲット。そしてその窓口前より、西舞鶴駅。
駅へ向かう途中、京都丹後鉄道の車庫が見えました。2枚目、車に少し邪魔されていますが、あれも特急車両ですね。