2017年夏季 仙崎佐賀長崎

その1

今年の旅2回目にして、青春18きっぷに限れば1回目。夏の旅です。
今回は約2年ぶりに九州へ行きます。元々は北海道に行こうかと思っていたのですが、水害により線路が流されたままの状態である事や、普通に暑いのに一般用気動車には基本的に冷房が搭載されておらず体力的に厳しい事、さらにお値段的な事情もあり、断念。九州へと変更となりました。
九州は2年ほど前に大まかに1周したので、今回はその1周から外れた長崎方面へ向かいます。

さて今回の具体的なルートです。
いつもの大阪を出発し、東海道山陽本線を素直に西進。途中で一度だけ山陰に寄り道しつつ、下関で一泊。翌日九州へと入り、さらに西進して長崎県の佐世保に到着し、少し観光、その後佐賀県唐津に移動し一泊。唐津から伊万里や有田やら松浦やらを経由し、島原なんかにも行ったりしつつ長崎駅へ到達。しかしすぐ引き返し、諫早で一泊。翌日再び長崎駅へと向かい、路面電車を乗り潰した後唐津へと戻り、そこから海辺を走りつつ福岡空港へと向かい、飛行機で大阪へと戻る、というルートとなっています。
これまで何回か九州へ向かった際は、九州から大阪へ戻るのに例外なくフェリーを使ってきましたが、今回は時間的にフェリーに間に合わず、さらにいい感じの時間にいい感じの値段の空飛ぶ乗り物があったため、そちらを利用する事としました。体力的には厳しいものとなりましたが。

3泊4日の中に観光や飛行機、各種私鉄の乗り潰しも含んでおり、中々に濃い旅となりました。

※写真はクリックで拡大できます。もしクリック出来ない場合は、前後の写真をクリックすると関連写真的な感じで拡大写真を見ることが出来ます。

目次

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いつもの大阪駅、しかし始発ではありません。
大阪駅から神戸方面へ向かう普通列車は基本的に西明石までしか走っていないのですが、朝方には少し先の加古川まで走るものがあります。それにしても表示されてる3本全てが加古川行とは。

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停車していた回送列車が発車。出庫列車ですかね。

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反対方向の普通京都行。その後にはこれまた回送列車が入ってきました。

普通 大阪→加古川

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加古川行が入線。旅スタートです。今日は基本的に座って移動です。

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朝の淀川。淀川を渡ると気持ちが切り換わります。

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大阪駅から約40分ほどで東海道本線の終点である神戸駅に到着。ただ神戸終着の列車はほとんど存在せず、ほぼ全ての列車が中間駅として通り過ぎていきます。特急は一部を除き停車さえしません。
ここから山陽本線に入ります。

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神戸駅の隣は兵庫駅。兵庫県の中心駅というわけではなく、単にこの辺りが兵庫という地名なだけです。
山陽本線の支線であり朝と夕方しか列車の走らない通称和田岬線が分岐しており、朝方であるため電車が停車しているのが確認できます。

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しばらくすると、瀬戸内海、大阪湾沿いを走ります。いつもなら帰りはここから見える海の上にいますが、今回はこの海の上空を飛行する事になります。

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大阪からの普通列車の日中の西端である西明石を越え、さらに西へ。景色は緑が多くなり、たまに新幹線が見えるように。

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終着駅が近付いたため前へ。高架になり右側には加古川線が見えます。

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終点、加古川に到着です。加古川にこの車両がやってくるのは朝方のみとなっています。

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サンライズ加古川……加古川行の夜行列車か何かですかね?
※サンライズ瀬戸、サンライズ出雲という東京発高松、出雲市行の夜行寝台特急が実在。

普通 加古川→姫路

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普通列車に乗り換え、さらに西へ。
この列車は加古川ではなく西明石始発のため、先ほどの普通列車で西明石で乗り換えていれば難なく座る事が出来たのですが、今回は先ほどの車両で加古川までやって来たいという目的のためにあえて着席保証を捨てたりしています。
まあそれほど混んではいなかったのですが。

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次の乗り換え駅である姫路駅が近付いたため前へ。以前はこの川を渡れば次は姫路駅だったのですが、昨年に東姫路駅が開業し、その感覚もなくなりました。

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姫路に到着。えーっと次の列車は、同じホームの向かい側ですね。

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大阪方面行のホームには、新快速が次々とやってきます。

普通 姫路→新見

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一方岡山方面行は、古い国鉄車両が入線。まあ車両性能はともかく、内装は改造により新快速と似たようなものになってるので構いませんけどね。
余裕のある乗り換えにより難なく座る事が出来たものの、窓枠にはなぜか虫が大量に。虫嫌いの私にとってはもうただの地獄。幸い動く虫は一匹だけでしたが。それでも脅威。見渡した限りどの座席も似たような事になっていたので、もう我慢するしかないです。

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虫に怯えつつ出発。いつもの姫路モノレール跡を見つつしばらく高架を走り、後に地平へ。

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新幹線接続駅かつ赤穂線との分岐駅ですが、特急は停車しません。

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山を越える電線なんかを見つつ、山陽本線も徐々に山越え区間へ。

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山陽本線において兵庫県最西端の上郡駅。智頭急行との乗換駅ですが、この時智頭急行の普通列車はいませんでした。

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高架となって山陽本線を乗り越えていく智頭急行線を見つつ、山陽本線もトンネル区間に入ります。

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岡山県に入りました。

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岡山からの普通列車の半数ほどが折り返す和気駅。なんか鯉が泳いでました。

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高度を落としつつ、川を渡ります。

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瀬戸駅にて、なぜか中線に入り、さらにしばらく停車するとの放送が。なんだろうとホームに出てみると、通過列車の表示が。どうやら待避のようです。貨物でも来るのでしょうか。

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と思ったらまさかの真っ平ら2両編成特急じゃないですか。鳥取を朝7時に出発した特急「スーパーいなば」が通過していきました。
新幹線の開業により山陽本線の特急列車は数えるほどとなってしまったため、特急の待避はレアです。

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新幹線が見えるようになるとそろそろ岡山駅です。

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赤穂線との合流駅である東岡山駅にて貨物列車とすれ違い。宅配便のコンテナ積んでますね。

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また一つ広い川を渡ると、すぐに岡山駅です。レールスター塗装の700系新幹線がチラッと見えたり。

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車庫に留置されてる車両を見つつ、岡山駅に到着です。

普通 岡山→糸崎

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同じホームとは言え、岡山駅での乗り換え時間が非常に短いため、急いで乗り換え先の列車へ。幸い座席は確保出来ました。

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倉敷駅を出たところで、伯備線と分かれます。この先は特急列車は走っていません。

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その伯備線が沿ってる高梁川。河口付近という事もあり、でかいです。

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近代化産業遺産の認定を受けたらしい、金光駅の跨線橋に書かれた大正四年の文字。これは跨線橋が作られた年で、駅自体は明治時代の開業です。

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かつて関西圏で新快速として走っていた117系電車。私の好きな電車の一つです。

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車内の様子。オリジナルでは向かい合わせのボックスシートとロングシートが組み合わされた、セミクロスシートだったのですが、転換クロスシートに改造されています。

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現在ではレアとなった湘南色の車両。中国地方の普通電車はほぼ全てが黄色一色に塗装変更されていますが、一部編成のみ、この湘南色で残す事になったそうです。

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福山駅。しばらく停車するとのことでホームに出てみると、またも通過の文字が。また待避のようです。

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待避中の普通列車。

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やってきました。今度は貨物列車ですね。

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相変わらず凄い量のコンテナ車が轟音を立てて通過していきました。

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続いて普通列車も出発。地平に下りると、右手に広大な保線基地が見えてきます。新幹線の保線基地の一つです。

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福山の次の駅に到着すると、中線に貨物列車が。おや、まさかさっき通過した列車でしょうか?

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と思いましたが機関車が違いますね。どうやら別の列車のようです。

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山が近くなってきたところで、尾道駅。

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次の駅で乗り換えなので、前へ。ザ・幹線といった感じの景色ですね。

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左側は車道を挟んですぐ瀬戸内海という景色に。漁船が多く見えます。

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尾道付近の海。何回か通ってるため、すっかり馴染みある景色です。

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新型車両や多数の側線を見つつ、ホームに進入。

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山陽本線の拠点駅の一つである糸崎駅に到着です。

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反対方向から貨物列車。ちょっとタイミング間違えましたね。

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ここまで乗ってきた列車は次の三原まで向かうのですが、広島方面への列車は糸崎駅始発のため、糸崎で乗り換えます。前回はわざと三原で乗り換えたのですが、利便性的には糸崎の方がいいです。

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始発の普通列車と、通過する貨物列車が同時に進入。あれ、この貨物列車、もしかして福山の次の駅で追い抜いたやつですかね。

普通 糸崎→岩国

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そして反対側には糸崎始発の普通岩国行が入線。広島近郊に約30年ぶりに導入された新型電車です。可部線では乗った事ありましたが、山陽本線で乗るのは初ではないでしょうか。

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留置線やその奥に見える工場を見つつ発車。かつては貨物列車が停車し貨物取り扱いがあったらしいのですが、現在はトラック輸送になっているそうです。

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隣の三原駅。向かい側には呉線の列車がいます。

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高架のまま呉線と別れ、呉線と反対側で並走している山陽新幹線と一緒にトンネルに突入します。

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トンネルを抜けると、大きな橋がかかってるような山区間に入ります。

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この辺りは急勾配と急カーブが続き、古くから難所として知られた「瀬野八」の近くになります。なんとなく面白そうな気がしたので前へ。

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新型車両227系の運転台は、JR西日本の在来線車両としては初採用となるグラスコックピットとなっています。アナログ計器を廃し、液晶などの画面に情報を表示するものです。飛行機や新幹線では早くから導入されていますが、在来線車両に採用されるようになったのは最近のことですね。
液晶画面への表示ではあるものの、その形自体はアナログ計器と同じ円形を採用しているようです。なんやかんやでこの形が便利なのでしょう。
2枚目は速度計を中心とした画面。針の下に「定速」という文字が見えます。モーターやブレーキを自動制御する事で設定した速度を維持するモードですね。カーブが連続するため速度制限もかかりっぱなしになり、さらに勾配も続くため、まさにこの機能が活躍する場面と言えるでしょう。

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それにしてもよく曲がります。

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白市駅。広島方面からの列車が多く折り返す駅で、ちょうど折り返し列車が停車中です。

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おや、単行機関車じゃないですか。珍しい。

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古そうなトンネルに入ります。

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数年前までは国鉄製の古い電車しか走っていませんでしたが、新型車両が投入され、平日の日中は新型車両に統一されたようです。

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まだまだカーブが続きますが、勾配は下りになりましたかね。

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中線に貨物列車が停車してると思ったら見覚えのある駅が。昨年宿泊した、西条駅ですね。

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貨物列車さん停車して何やってるんだろうと思ったら、後ろの機関車が少し動いたり人がいたり。どうやら補助機関車の切り離し作業中だったようです。
この先に急勾配区間である「瀬野八」と呼ばれる場所が存在し、広島から岡山方面へ向かう列車は古くは全列車が、貨物列車は現在でも後ろに補助機関車を連結し、急勾配を登っています。広島で連結した補助機関車は、西条駅で切り離され、単独で広島に戻り次の列車を補助する、という形になっています。
ちなみに電車は補助機関車は必要としなくなっていますが、一定以上の性能やブレーキが無いと単独走行は不可能となっています。

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右に貨物列車と補助機関車を見つつ出発。ほどなくして今年2017年の春に開業した寺家駅です。

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普通列車は強力なモーターにより自力で、貨物列車はやはり後ろに補助機関車を連結し、坂を上っています。

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一方、私が乗ってる列車から見ると、この先は「急な下り勾配」。というわけで、「瀬野八」を通過する条件の一つである「抑速ブレーキ」を使って走行します。
抑速ブレーキはその名の通り「速度を抑える」ブレーキの事で、特に勾配を安全に下るため、ブレーキが効かなくなる事がある摩擦ブレーキではなく、モーターを発電機として使用し、運動エネルギーを電気エネルギーに変換する事でブレーキ力を得る発電ブレーキや回生ブレーキが使われています。
自動車の「エンジンブレーキ」と似たようなもので、言うなればこの区間は「エンジンブレーキ使え」と掲示されてるようなものです。

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途中に現れた謎の分岐。この区間が単線だった時代に、長い駅間で列車交換を行うために作られたスイッチバック式信号場の跡だそうです。

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トンネルから顔だけ出した貨物列車。トンネルを抜けてもまだコンテナが連なっています。ていうか、貨物列車多くないです?

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「瀬野八」の名の由来の一つ、瀬野駅に到着。八本松駅から瀬野駅に向かって下ってきた、というわけです。

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瀬野駅を出ると、これまた何かの跡。瀬野駅にはかつて機関区もあったらしいですし、引き上げ線か何かの跡でしょうかね。

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まだまだ下っていきます。おや、今度は古い方の補助機関車が連結されていますね。現在補助機関車は新しいものに置き換えられつつあり、古いものは少なくなっているようです。

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だいぶ下ってきたようで、徐々に線路が平坦に、なってきたような?

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そして勾配を下り終え、三原で別れた呉線と立体交差で合流。複々線となります。と言っても、山陽本線と呉線のそれぞれの複線ではなく、旅客線と貨物線が分かれてるだけなのですが。

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内側二線の貨物線が広がり、広島貨物ターミナルに。機関車や貨車、大量のコンテナのほか、隣接している車両基地に留置されてる車両や、奥には新幹線も見えます。

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停車駅手前の減速で在来線より遅くなっている新幹線を見つつ、広島駅に到着。端っこの1番線です。

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さすが中国地方最大の都市である広島と言うべきか、とにかく乗客が多いのです。真昼間という事もあり、特に観光客や外国人が目立ちます。
扉付近から乗客動かなさすぎの法則により、先頭部はラッシュ並みの混雑に。
大量の客を乗せて広島駅を出発。ここから自動放送が入りました。

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まだ補助機関車を連結していない貨物列車とすれ違いつつ、2年前の2015年開業という新しい駅、新白島駅に到着。

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大きな川をいくつか渡っていきます。

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横川駅。可部線が分岐します。

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新井口駅。広島電鉄と隣接しており、路面電車がチラっと見えてます。

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ここからしばらく広島電鉄と並走します。

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広島電鉄は路面電車主体の鉄道会社で、宮島方面へのみ、普通鉄道へ乗り入れる形を取っています。そのため車両は全て路面電車タイプであり、JRとは比べ物になりません。
路面電車としては破格の大きさではあるのですけどね。1枚目とか5両編成ですし。

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宮島、もしくは厳島と呼ばれる島の山。宮島口駅で観光客は一気に降車し、空席が出るほどになりました。

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ホームの補修作業でもしてるのでしょうか。

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少し海辺を走り、貨物取り扱いのある大竹駅。

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小瀬川を渡り、山口県へ入ります。かつては大竹駅から周辺の工場への専用線があったらしく、ちょうどそれっぽい盛土が残っています。

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ふと運転席を見てみると、あれ? 速度計が右の画面にありますね。

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こちらは先ほど、瀬野八付近で見たものですが、確かに左右が入れ替わってますね。左右入れ替えが可能とは、面白いですね。画面が切り替わったのは、運転士が交代したためと思われます。

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そうこうしてるうちに、終点の岩国に到着です。

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古い車両のさらに一つ前の塗装というかなり希少なものもありましたが、乗り換え時間が短い上に別ホームなため、急いで移動します。

普通 岩国→徳山

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端のホームに停車中の1両編成の気動車。岩徳線経由の徳山行に乗車です。

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岩徳線は初乗車ですので前に張り付きます。ワンマン用ミラーの関係で超見にくい状態ですが。
左側の山陽本線を通過する貨物列車を見つつ、右カーブ。非電化単線となります。

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途中駅はこのようにやたらと規模が大きかったりします。当然ながら現在はこんな長いホームを必要とするような列車は走っていません。1両の列車も多いです。

ローカル線は大きく分けて二つのパターンがありまして。開業時からローカル線だったものと、かつては大幹線だったものがローカル化したものです。
見分けるポイントはずばり駅やホーム。この駅のように、やたらと長いホームが数多くあれば、元は幹線だったと言えるでしょう。
岩徳線もかつては幹線、それもなんと、山陽本線の一部でした。東京から九州へ向かう長距離列車が走りまくってたわけです。そりゃ途中駅のホームも長くなります。
この岩国と徳山の間は、最初は海沿いに線路を敷いて開業しましたが、しばらくして山側をショートカットする路線が開業。こちらが本線となり、海側は柳井線というローカル線になりました。しかし、この区間を複線化する事になった際、勾配やカーブが多く長大トンネルを掘る必要もあった山側に対し、海側の柳井線は比較的簡単に複線化が可能という事で、柳井線を複線化して山陽本線に戻し、逆に山側は山陽本線から切り離され、岩徳線となりました。その後海沿いの山陽本線は電化されたものの、岩徳線は非電化のまま取り残されています。

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この路線が大幹線だったのは戦前のたった10年ほどだったそうです。その後はローカル線となり、JR西日本となった今では保守軽減のため25km/hの制限まで設けられています。この車両ただでさえ加速性能低いのに……。

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次の駅の分岐かと思いましたが、それにしては少し不自然。どうやら錦川清流線との分岐ポイント、森ヶ原信号場のようです。
錦川清流線は元々JR西日本の岩日線という路線で、国鉄時代に廃止が決定し、地元が第三セクター鉄道方式で引き継いだ路線です。岩国から山陰まで線路を通す予定だったものの、工事は凍結され、岩国から40kmほどの場所にある錦町駅が終点となっています。営業上の分岐点は川西駅で、二駅先の岩国駅まで全列車が乗り入れていますが、実際の分岐点は川西駅から2kmほど離れたこの信号場となっています。

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他社の車両が乗り入れる区間も早々に終わり、本当にただのローカル線です。25km/hの超徐行制限が連続します。

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長いトンネルを抜けると、JRになってから開業した、岩徳線では一番新しい欽明路駅が出現。既に長編成は消滅していたのでしょう、短いホームがちょこんと置かれています。

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一方、路線開業時から存在する駅はこのように立派なもの。駅だけ見れば間違いなく大幹線です。まあ、ホームには柵が設けられ、さらに中線は剥がされていますが。

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それにしても草が生い茂ってますね。ある程度は生えても構わないという方針なのでしょうか。

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こちらの駅は周防(すおう)高森。この周防のように、駅名には既存駅との区別のために旧国名が付いてるものも多くあります。周防国は現在の山口県の一部ですね。特に県境を走ってる時なんかは、この国名が変化したりするので面白いです。
ちなみに周防の付かないただの高森駅は熊本県にあります。

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こちらの駅も長い島式ホームを持っていますが、片方の線路は撤去されていますね。ここまで山間の街だったようで、徐行もなく駅もこまめに設置されていました。

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とてもいい景色の中を走ります。

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再びトンネルが出現。出口にはしっかり25km/hの制限が設定されています。JR西日本のローカル線は、トンネル内は結構なスピードで走れるものの、出口には25km/h制限が設置されており徐行が必要、というパターンがとても多いです。恐らく線路を支障する可能性が高い場所に設定され、万が一の場合はすぐ止まれるように、という事なのでしょう。

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現在の車内。岩国付近ではある程度いた客も次々に降りていき、1両編成ながら空席が存在しています。

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高水駅。いい感じの駅舎の軒下にはガラスケースに入った鶴が。これは、ナベヅルという鶴が越冬のために、本州では唯一この地域にのみやってくるから、なのだそうです。

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かつては相対式二面二線だったらしい勝間駅。片方のホームは完全に埋もれてしまっています。
ホーム上にある待合室の中のポスターには、「周南市(しゅうにゃんし)」などと書かれたものも。そんなに猫好きなんです?

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線路は下り坂が多くなってきました。約10‰は平坦とは言えないものの、蒸気機関車の時代に建設された路線なだけあり、そこまで急な勾配ではありません。現代の電車に比べ、SLはより坂に弱いですからね。まあ「瀬野八」もSL時代のものなんですが。

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岩徳線初の列車交換。新型の気動車は投入されていないので、全車両が古い国鉄の気動車です。
駅名は「周防久保」。なんか、某キャラクターを連想する名前ですね。

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山は山なんですが、比較的賑わいのある山という感じ。徐行も出現しておりません。

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そして左側にはなんだか見覚えのある高架が出現。どう考えても新幹線ですねこれ。
現在の山陽本線は複線化が容易だったという理由で海側を遠回りしていますが、完全新線の新幹線はショートカットするように山側を走っているため、地理的には岩徳線の近くを走っていたりします。
岩国-徳山間は、山陽本線経由と岩徳線経由で距離が20kmも違ったりします。これは運賃にも影響してきます。通常の乗車券は、実際に通った経路の距離で計算しますが、この区間は岩徳線経由が山陽本線だったという事もあり、この区間を通過する(岩国-徳山の途中で下車しない)場合は、山陽本線を通ったとしても、岩徳線経由の20km短い距離で運賃を計算するという特例が設けられています。これは、山陽本線を基準に運賃を計算している山陽新幹線にも適用されています。

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こちらも片方の線路が剥がされた駅のようですが、使用停止となったホームもしっかり整備されているようです。

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左に電化された線路が出現し、櫛ヶ浜に到着。「岩」国と「徳」山を結ぶ岩徳線ですが、実際の終点はここ櫛ヶ浜。山陽本線と合流します。列車は山陽本線に乗り入れ、次の徳山まで走ります。

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平面交差で山陽本線へ。やはり規格が全然違いますね。

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左側に新幹線も出現し、並走。

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新幹線接続駅でもある徳山に到着です。

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同じホームの向かい側には山陽本線の列車が停車していましたが、私の目的地までは走らないためスルー。

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少し時間があるため跨線橋へ。自動改札こそ導入されていないものの、えらい綺麗ですね。

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よく分からないものが色々あります。

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待合室に張られている岩徳線列車の乗り場案内。気動車は高さの低いホームのある路線に入線するため、出入り口にステップがありますが、このステップ付き車両にとって、電車用に嵩上げされたホームは逆に高すぎるという問題がありまして。そのため、ホームの高さを少し下げ、その場所を気動車用としているのです。2枚目を見ると、列車がいる付近で少しホーム高さが低くなっているのが分かるかと思います。

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次の列車まで30分ほどありますし、冷房の効いた待合室内で待つとしますか。気動車は冷房性能も良くなく、じっとしてるだけで汗かくくらいには暑かったですしね。
2枚目は待合室から横着して撮った貨物列車。反射しまくりです。


その2→

 

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