函館側にも青函連絡船関連の施設はあるっぽいのですが、乗り換え時間が53分程度とあるようでないので、食料だけ買い込んでさっさとホームへ戻ります。扉が何重にもなってるという所に北海道というか寒冷地だというのを感じますね。
まあ特急なぞ乗らないので遠くから写真一枚撮っておくだけにしておいて、普通列車のホームへ。
駅名標パシャリ。
普通 函館→長万部
列車は相変わらずの気動車キハ40系2両編成なのですが、行き先表示が方向板な上2両の行き先が違っています。前は長万部行きですが後ろは森行きと書かれていますね。私は長万部に用があるので前に乗ります。どっちにしろ前に乗りますけど。
出発、ですが、隣の五稜郭まではさっき見たので座ります。もう足がつらくてつらくて……。足対策も考えないとですね。
ギリギリまで足をマッサージし、寒冷地特有のデッキへ。しばらく函館本線を複線で進みます。北海道新幹線開業に合わせて一部区間が電化される予定のため架線柱が立っていますが、まだ架線は張られていません。
そんなわけで下り普通列車であるこの列車も本線を走行。しばらくすると、大規模に工事中の現場が見えてきました。今度開通する北海道新幹線用の車両基地のようですね。変電所っぽいものも見えます。
車両基地を横に見ながらしばらく走ると新幹線と同じ高さになり、渡島大野駅。新幹線開業時には新函館北斗駅となる予定です。新函館北斗駅は現在建設中で、渡島大野駅のホームはその先にちょこんとあるだけです。
ここからはいよいよ上り急勾配となります。性能があまりよろしくない車両のため、40km/h程度しか出ません。
左手に小沼(大沼の隣にある湖)が見えると左から線路がもう一本現れ、複線状態(正確には単線並列状態)で大沼駅に到着。七飯駅で分かれた本線と支線がここで合流したわけです。
線路脇に新旧の枕木が置かれています。枕木の交換を行っているのでしょう。
駅名標が特徴的な流山温泉駅。階段の横には鉄道の車輪が見えます。かつてこの場所には東北・上越新幹線の200系電車が保存されていたのですが、老朽化などの理由により撤去され、車輪だけが残されています。
構内踏切を挟んで停車。都市部では絶対に見る事の出来ない光景にテンションが上がります。
下り勾配のためか、先ほどまでの鈍足が嘘のように軽快に走ります。上りもこうだと嬉しいのですが、難しいんでしょうね……。
立派な駅舎を持つ鹿部駅。これで無人駅なんだとか。SLと書かれた停車目標も見えます。
次の渡島沼尻駅は打って変わって木造の古く小さな駅舎。信号場出身の駅だそうです。
上とは他の駅ですが、ホームが土という状態の駅も。
東森駅。屋根が地面まであるという珍しい建物があり、最初は民家かと思いましたが、どうやらこれが駅舎のようです。
大沼駅で分かれた本線が左側から合流し、分岐が多くなってくると森駅です。
右手は内浦湾という海で、線路はギリギリを走ってます。また、何かは分かりませんが石碑も立っています。
森駅に到着すると、車両後方で何やらごそごそと。そう言えば2両編成のこの列車のうち後ろの車両は森駅止まりでしたね。という事は切り離し作業でしょう。
邪魔にならないよう後方から撮っていたのですが、作業員さんに「どうぞ」と言ってもらえたので連結部にお邪魔し、数枚撮影。幌なしの連結部に入るなんて初めてでした。
ジャンパ栓を外したところで後ろの車両を後退させ自動連結器(車両を物理的・機械的に繋ぐもの)を外し、ジャンパ栓を所定の位置へ戻し貫通扉を閉めるなどの作業をして、切り離し作業完了となります。
戻りながら駅名標撮影。風鈴っぽいものもありました。
1両になった車内の様子。連結部は連結部ではなくなったため立入禁止となっています。車内は伝統的なボックスシートに車端一部ロングシートの、セミクロスシートと呼ばれるものです。
貨物列車の通過を待つこの時の時刻は16時頃。もう夕方です。
本当にすぐそこが海ですね。鳥もいます。
10分ほど停車し、発車。しばらくは複線のようです。
漁港というやつでしょうか。そんな感じに見えます。
線路まで緑色になってしまっています。繁殖力が凄いのか、除草剤が足りてないのか。
ホーム上に遮断機があるタイプの構内踏切。
橋と思われる部分に、臨時徐行信号機が設置されていました。なんだか今回の旅では臨時信号機をやたら見るような気がします。
八雲駅。特に特徴があるというわけでもありませんが、某キャラクターや某列車を連想してしまいます。
17時頃、トワイライトエクスプレスとすれ違い。近畿圏で走ってる姿は何度か見かけた事がありますが、北の大地で走ってる姿を見れたのはラッキーでした。ディーゼル機関車の重連で、トワイライトに近い時間帯というのもグッド。
夕焼けの中、長万部駅に到着。広くて少し寂しい駅ですね。
普通 長万部→小樽
長万部駅で乗り換えなのですが、到着ホームの向かい側には、二つの列車が止まっています。長万部からは小樽・札幌へ向かう函館本線の他に、室蘭・苫小牧へ向かう室蘭本線が分岐しています。前(1枚目)の列車が室蘭本線東室蘭行きで、後ろ(3枚目)の列車が函館本線小樽行きです。同一番線に二列車が止まっている事に少しびっくりしました。
ワンマンという事で後ろ側で運転席周辺を観察。運転室が半室構造となっていて正面窓の間に1枚窓が挟まっていないのはいいのですが、距離は都市部の一般的なものと変わらないのが難点ですね。消火器辺りまで行けるとありがたいのですが。
車内はロングシートとボックスシートを組み合わせたセミクロスシート。トイレ付きです。
前方。いやはやほんと近いとこに停まってますね……。
出発まで少し時間があるのでぐるっと見渡してみる。ある程度人はいるようですが、高い建物がなく高さが一定というのが都会の人間としては印象的ですね。
しばらくして出発。もう足が限界の上、日が沈み前もまともに見れなくなってくるため、ここからは座る事にしました。車窓から太陽をパシャリ。
この区間も函館本線ではあるのですが、札幌と函館・本州を結ぶ特急・貨物列車は全て長万部から室蘭本線を経由しているため、設備はしっかりしながらも普通列車のみが走っています。ところで3両編成なんて珍しいですね。
国鉄で初めてカタカナのみの駅、ニセコ駅。そしてサッポロビール。
暗くなるに連れ、車内に虫が入ってくるようになりこっち来んなと祈りながら小樽に到着。
普通 小樽→札幌
屋根がない部分は違う色の照明だったり、車両のヘッドライトが点いてないなどでなんだか変な感じがします。ちなみにここからは電化されており、乗る車両も気動車から電車になります。
車内。扉はステップ付きで、両開きではなく大型の片開きです。半自動装置と共に寒冷地仕様って感じです。また、運転室への窓は一箇所しかなくしっかりカーテンが閉められているため、前は見れません。
「混雑時、この座席の使用はご遠慮ください。」と書かれている跳ね上げ式の座席。補助椅子でしょう。
稲穂駅の駅名標。他の稲穂と間違わないようになのか、はたまた札幌市だからなのか、「札」という字が付記されています。
色んな意味で前が見れないため足をマッサージしながらボーっとしていると札幌駅に到着。到着ホームからは特徴的な青の車体が見えます。
そんなわけで札幌駅で降りもせず、というか乗り換え時間10分程度のため降りる暇もなく、寝台急行はまなす号に乗り込みます。
北海道での牽引機はDD51の1143号機。先日大阪発のトワイライトエクスプレスに乗った時と同じ車両ですね。
一番前がいいという理由で1号車の寝台を取っておいたので、予定通り1号車に乗り込みます。車両は14系だそうです。
寝台は開放式のB寝台で、布団と枕、浴衣が置かれています。
日付が変わって旅四日目。ポイントを渡る音と減速で目が覚めます。途中0時頃にも一回起きた気がするなぁと思いながら時刻を確認すると、3時前。函館に停車する時刻という事を思い出し、急いでカメラを取り出しスタンバイ。そうして函館駅に到着です。
意外にも乗車客がいる事に若干驚きつつ、一番前という立地を生かして最前部窓へ移動。すでに機関車は切り離された後でした。昼間確認した通り函館駅は行き止まり式なのでここで一番前の機関車を切り離し、一番後ろに青函トンネル通過用の電気機関車を繋ぐのです。
函館駅で方向転換したため一番前の車両だったのが一番後ろの車両となり、最後部となった窓から何枚か撮影。最後部のため機関車など視界を遮るものがなく、夜の景色をしっかり見ることが出来ました。
次目が覚めると朝でした、おはようございます。5時20分です。時間と景色、北海道新幹線のものと思われる高架橋が見える事から既に北海道を脱出したようですね。24時間も北海道にいなかったことになります。
方角が変わり、減速し、ポイントを多く渡ると終点の合図です。
5時40分、青森駅到着。はまなす号、また乗りたいものです。
青森駅到着は一番後ろ、つまり一番階段に近い位置であったにもかかわらず、機関車を撮るためホーム端までやってきました。既に機関車は切り離されていて、前方に走っていきました。
はまなす号青森到着時最全部の9号車自由席。冬も北海道で運用されるため、防寒のために扉が客車でよくある折り戸ではなく引き戸になっています。
その間に機関車はかなり奥へ。架線がかなり続いてるのは一昨日確認しましたが、そんな奥まで入るんですね。ひょっとしてレール磨き?
一方のホーム側。夏だからか、私の同類がある程度いたことに驚きました。そして反対側の線路が剥がされている事にやっと気づきました。
同ホーム反対側にはどこかで見たように、二つの列車が離れて止まっています。こういう止め方、よくあるんですかね。確かに便利ですが。