2014年夏季 北海道行

その1



春以来、すぐだったような、でも長い時が経ったような、そんな感じで迎えた、2014年夏の青春18きっぷ旅。その行き先は、北海道です。
いやまあ、この旅のつい3週間ほど前に北海道に行ったのですが、そっちは特急オンパレードでしたので。ちゃんと青春18きっぷで、普通列車のみで北海道に行ってみたかったので、今回の旅を決行しました。

大阪から普通列車(快速含む)のみで北海道・札幌に行くという大変長距離(約1450km)な旅のため、片道で3日、夜行などを使用して、大阪に帰ってくるまでに5日もかかってしまっています。
具体的には、大阪から日本海縦貫線と呼ばれる、東海道線、湖西線、北陸本線、信越本線、羽越本線、奥羽本線などを通り、ようやく青森に。青森から青函トンネルを通って北海道に入り、さらに函館本線で札幌へ。
札幌からは夜行急行列車のはまなすで千歳線、室蘭本線経由で青森まで戻ってきて、そこから第三セクターに移管された部分を含む東北本線と東海道本線を経由して大阪に帰ってくるという感じになります。
要は、大阪から日本海側を通って札幌まで行って、太平洋側を通って帰ってくるという感じです。
中々ベタな、そしてアホな行程だと思います。もちろん行った事のない部分では先頭に立ちっぱなしです。

ちなみに、私は旅中写真を撮りまくるのですが、その枚数は基本的に1日に500〜700枚ほどだったりします。今までは二日旅程度だったので枚数も1000枚弱程度だったのですが、今回は5日。日数分だけしっかりパワーアップし、総撮影枚数は約3400枚、記録用に削っても2600枚ほどあります。ほんと、もっと減らすべきですね、主に私の記録負荷的な意味で。


目次

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始まりはいつもここから、大阪駅です。サンダーバードやスーパーはくとなどの特急が朝から動いています。

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朝の通勤ラッシュ時間帯はいつもと違うホームに発着する新快速。乗る予定より一本早い列車です。

新快速 大阪→京都

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が、しかし。駅の案内放送を聞いてるとこの列車に乗ったほうがよさそうなため、急遽乗り込みます。幸い、先頭はそれほど混んではおらず、素直にいつものポジションを確保できました。
なんとなく車番を見てみると、「223-1001」。223系は多種多様な仕様が存在し、それらは0番台や1000番台などの、大きめの数字の車両番号でまとめられています。なのでこれは1001番目の車両という意味ではなく、1000番台という区分の1番目という意味になります。
つまりは223系新快速バージョンの第一号です。やったぜ!

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普段新快速はこの区間、もう一本右の線路(内側線)を走るのですが、これまた朝ラッシュ時は増える列車を捌くため、新快速や一部の快速を外側線に振り分けています。普段は特急が通るルートなので、なんだか得した気分です。

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新快速が新大阪に着くと同時に、関西空港発京都行きの特急はるかと、普通電車が同時に発車していきます。新快速が発車する頃には信号は切り替わってるため、特に制限を受ける事もなく発車します。ちなみにここから先京都までは新快速は日中も外側線を走ります。

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貨物線を走行する関西空港行きはるか。特急はるかは京都と関西空港を結ぶ中で数多くの渡り線や貨物線を経由するという特殊性をもっていて、それらの経路は通称はるかルートなどと呼ばれています。

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建設中の高架。恐らくですが、おおさか東線のものと思われます。しかし、このカメラ使い始めて結構経つのですが、未だにピントが合わない事が結構ありまして……。しっかり練習する必要がありますね。

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JR西日本の新快速の最高速度は130km/h。その脅威のスピードで大阪〜京都の所要時間は特急並みの30分足らず。乗ってても楽しい列車です。

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JR西日本の車両工場である、吹田工場。見切れててよく分かりませんが、国鉄型特急が居るのが分かります。特急北近畿編成かな?

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普通電車だろうとビュンビュン飛ばすJR京都線。「最高速度と加速性能の向上」を目的として古い車両が追い出されたほど(その古い車両は他線区で活躍中)。

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吹田総合車両所京都支所。かつては広範囲特急列車が多数配置されており、運用範囲は青森から九州まで広がっていたそうな。朝ラッシュのためか構内はがらんとしてますが、現在でもサンダーバードなどの特急列車が配置されています。

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桂川を渡るといよいよ京都です。

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ここでも朝ラッシュ運用のため、通常とは違う特急用ホームに到着します。

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大阪駅で話しました通り、この新快速は予定より一本早く行き先が違うため、京都駅で後続の新快速を待ちます。

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実は降り立った事のなかった京都駅0番ホーム。特急用で端にあるだけあって、かなり広くなっています。

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特急用ホームのため、当然ながら特急電車も発着します。夏休みのためか、特急に乗る人も一定数いました。

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0番線と2番線の間、ホームのない1番線に回送電車が入ってきました。特急くろしおの電車ですね、これから車庫に入るのか、それとも新大阪まで回送されるのか、はたまた京都発の特急になるのか。

新快速 京都→敦賀

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そうして予定の新快速が入ってきました。

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そして珍しく、先頭ではなく中間に乗り込みます。実はここに、急遽一本早い新快速に乗り込んだ理由があるのです。
これはこの路線に限らず、朝や夕方は日中とは違う列車が多数運転される事があります。そしてこの路線における日中とは違う列車のうちの一つに、「一本の列車を途中で二本に分け、違う行き先に向かって走る」というものがあります。
具体的に言いますと、前8両が米原行き、後ろ4両が湖西線経由敦賀行きとなり、分割作業が京都駅で行われるのです。そして私は後ろの敦賀行きに乗らなければいけません。
事前に調べておかなかったため、大阪駅での放送でこの事を知り、このままでは大阪で座席を確保出来なかった場合前が見れない事態になってしまうため、大阪駅で急遽予定より早い列車に乗り込んだのです。
まあ、あの人が多すぎる大阪駅で大きな荷物を抱えて移動したくなかったというのが本音になりますがね。

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乗り込んだものの席が空いてなかったため、先頭に陣取ります。前側の米原行きが先に発車し、青信号に切り替わったところでこちらも発車です。

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京都を発車し、普通電車や特急電車を見ながらトンネルに突入します。この長いトンネルのため、運転士視界確保のために正面にある三枚の窓のうち、左と中央はカーテンが閉められてしまうため、右側に陣取っています。

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トンネルを抜けると、複々線が大きくカーブを描く光景が。

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ちょっと左下を覗いてみると、そこにも線路が。あれはたぶん、京阪の京津線ですね。一路線なのに地下鉄、山岳、路面と特殊な所ばかり走る面白い路線です。

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山科に到着、発車すると、

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東海道本線から湖西線が分岐し、湖西線は高架になります。この辺りで滋賀県に入り、再びトンネルに突入します。このトンネルは、京都側の入り口が上下線一本ずつに敦賀方面に向かう特急用を合わせた計3本となっているのですが、特急用がトンネル内で合流し、さらに単線トンネル2本もトンネル内で複線トンネルとなって合流するため、敦賀側では入り口は一本だけという具合になっています。

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湖西線は高速化のため保守手間の少ないスラブ軌道を採用し、琵琶湖を眺めながら高規格の線路を高速で駆け抜けます。列車の速度向上には車両性能だけでなく、線路などの地上設備も要求されるのです。

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また、同じく高速化のためトンネルを多用し、カーブを少なく緩くしています。そのため湖西線内では、前述の運転士視界確保用遮光カーテンが下りることが多いです。

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普通電車と緩急接続。夏休みのためか、電車好きちびっ子もチラホラと。

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この普通電車、元は新快速として登場したものだったのですが、新型の性能には勝てず、現在は東海道本線から追い出され湖西線などの普通電車となっています。

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琵琶「湖」の「西」を走る湖西線。この日はとても天気がよく、水面も輝いていました。

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折り返しの普通電車と、駅を通過する特急。湖西線内の駅のうちいくつかは少し珍しい配線となっていて、折り返しがやりやすかったりします。

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北陸と京都を短絡する路線のため、貨物列車も多数運行されています。ところでその機関車、JR東日本の寝台特急北斗星に使われてたものじゃないですか? 塗装的に。

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もちろん特急サンダーバードも。

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留置線を抱え、さらに他の駅よりも上下一本ずつ多い駅となれば、近江今津駅です。北陸方面に向かう普通電車や、大阪方面行き新快速の姿もあります。

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この駅で特急待避を行うため、しばらく停車します。普段なら列車の長さを短くする目的の切り離し作業を伴うのですが、今回は既に京都から短くなってるので、その必要はなし。

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特急サンダーバードが到着。普段ならトップスピードで通過するのですが、朝のためか、停車しました。

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すぐ発車します。特急というだけあってその姿はすぐに見えなくなり、信号が青に切り替わります。

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珍しいカタカナ表記の駅、マキノ駅。この駅が開業した当時、国鉄の駅で他にカタカナ表記だったのは北海道のニセコ駅のみだったとか。

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ちょうどトンネルから出てくるタイミングで撮ってみたところ、暗闇からぬるっと顔だけ出してる構造になってしまいました。これはこれで面白いですが。

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数本のトンネルを抜けて高い高架を走るようになると、湖西線終わりの合図です。

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北陸本線を遠くに確認し、多数の信号を見ながら減速すると、間もなく近江塩津駅です。

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渡り線を渡り、わざわざ本線から遠いところのホームに到着します。これは湖西線と北陸本線の米原方面(画像右後ろ方面)との接続を重視しており、この2方向の乗り換えを1つのホーム上で行えるようにしているためです。

特定区間内を格安で周遊可能、ただし改札外には出れないというルールを持つ大回り乗車の区間の一端がここなので、ここから先は中々行く事が出来ない区間となります。

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近江塩津駅発車。そのまま単線トンネル×4で山を貫きます。

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トンネルを出ると上り線をくぐりつつ、下り線がトンネルを含んだスノーシェルターと思われる場所で合流。

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そして上り線もスノーシェルター内で合流。豪雪地帯なのもそうなのでしょうが、駅ではない場所のためトラブルが起きるとややこしくなるのではと勝手に予想します。

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普通の複線に戻ったところで、今度は二本の単線長距離トンネルに突入します。これらは深坂、新深坂トンネルと言います。ここで福井県に入ります。
この区間は1957年に峠越えの険しい旧線回避のために作られた新線で、旧線は柳ヶ瀬としてしばらく残りましたが早くに廃止されています。

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新疋田駅を出ると、なんと単線のようになってしまいました。仮にも本線である北陸本線なので単線化はしてませんが、隣の線路はどこに行ったのでしょう。

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答えは写真左の少し離れた場所を走っていたのです。この橋桁はその隣の線路、上り線のものです。この区間は敦賀から琵琶湖側に向かっての上り勾配となっていて、急な上りを鉄道は苦手としているため、山をぐるっと回るようにループ線を配置して高度を稼いでいます。そのため、上下線が離れてしまっているのです。

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高速道路の高架の下をくぐり、上下線が合流すると山もなくなってきました。

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さらに左から小浜線が並走するようになり、車庫も見えてくるといよいよ敦賀駅です。

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敦賀駅もまた、とても大きな駅なので、分岐もたくさんあります。兵庫県から走ってきた新快速はここが終点、折り返して再び兵庫県へ向かいます。ほんと、長距離を走る快速です。区分上は中距離なのですが。



その2→

 

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